TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

子供に読ませたいブラックジャックの名エピソード②

 言うまでもなく親は我が子のことを思っている。幸せになって欲しい、立派になって欲しい、何よりも健康で元気に育って欲しいと思っているのである。(残念ながら、一部例外はあるが)我が子のためには自分の命を投げ出してもいいと思う親も多い。しかし、子供はそんな親の気持ちは知らないし、知ろうともしない。10歳を過ぎれば激しい反抗期に入り、下手すると親と対立をし場合によっては親子関係がずたずたになりかねない。そんなときに、親が「あんたのためを思って言ってるんだよ…」的なことを言っても、なんの効果もないし白々しく感じられてしまう。両親以外の人間が解説をしてやればいいのだが、核家族化でもあるし意外に頼れる人は身近にいない。となれば、先生の出番なのだが、先生もそこまで思ってくれる人もいない。

 そこで、小学生高学年から中3くらいの生徒に読んでももらいたいのが漫画ブラックジャックの「空から来た子供」だ。漫画で読んでもいいし、アニメを見てもいい。(アニメはオリジナルの漫画を少し変えてる)話をざっくりまとめると、難病の我が子の命を救うために外国からわざわざブラックジャックの下へやってくるといううもだ。これだけなら大したことはない。凄いのは亡命という手段を使って我が子の命を救おうとするところだ。父は軍人で高官である。共産国のため自由はなく海外の情報を入手することさえできない。(モデルはソ連)ましてや国外へ出ることなど病気の治療であってもあり得ないのだ。難病のため国内の医者からは見放され、我が子の死を待つだけになってしまう。追い込まれた両親は軍の最新鋭の戦闘機を奪って亡命を決意する。見つかれば処刑されるのは言うまでもなく、命がけでわが子を救おううとするのだ。(当時、戦闘機のでの亡命事件は実際にあった。ーベレンコ中尉亡命事件1976)レーダーをかいくぐり亡命は成功する。難病のためブラックジャックでさえ苦悩する。最終的に手術は成功するのだが、単なるハッピーエンドではない。父は責任をとって戦闘機を爆破して自害する。(最後は原作とアニメでは異なるが、アニメの方がうまくまとめてある)壮絶な最期である。両親の我が子を思う気持ちが痛いほど伝わってくるし、漫画とは言え壮絶な物語に涙が止まらない。親の気持ちとはこういうものだというのが本当にわかる名作である。是非、子供たちにはこのエピソードを読み親の気持ちに少しでもいいから近づいて欲しい。また、親たちにも読んで欲しい。実際、親になってからこの作品に触れると感じ方が全然違うのだ。(この作品は親の気持ち以外のこともいろいろと考えさせてくれる)

 

kuri2013.hatenablog.com

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