TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

ブラックジャックから学ぶ仕事の仕方

ブラックジャック「はるかなる国から」

 この話は打算的に患者を選ぶ医者の話である。心臓の難病を治療するためにスウェーデンから日本の大病院の大教授のもともに患者がやってくる。マスコミもこの手術には大注目で、成功すれば医者としての権威は更にが上がり有名になることができる。病院もはやり大儲けに繋がるだろう。同じ難病の日本人の患者もその大教授に手術をお願いするが、その患者を見捨てて注目度の高い患者を選ぶ大教授。その断られた方の患者の手術を引き受けるのがブラックジャックだ。ブラックジャックではよくある物語のパターンである。

 当然のごとく、大教授の方は失敗し患者は亡くなる。ブラックジャックの方は見事に成功する。そして、後日、その教授が手術に成功した方の患者とばったり街で出会い、衝撃を受けるという展開で幕を閉じる。この手の物語はたいへん痛快だ。この物語には様々な視点があるが、自身の名声のために手術をした大教授と患者の命を救うために手術をしたブラックジャックその差は歴然としている。初めから見ているところが全く違うのだ。だから、命を救う必死さが根本的に違うのだ。

 塾業界でも同じようなことがある。塾の名誉や名声のために合格実績至上主義でやる塾。合格者ではなく合格者数にこだわる塾。生徒の思いを無視し塾の都合で進路指導をする塾。伸び悩む生徒を放置しアドバイスさえない塾。一方、合格実績とはほど遠いところで生徒の学力向上のために必死になっている塾。1点でも上げるために補習や指導を繰り返す塾。生徒の将来を確実に見て指導をする塾。当然は私は後者でありたいし、それを実践しているつもりだ。もちろん評価をするのは保護者の方だが…でも残念ながら前者のような塾が幅を利かせ大きな顔をしているのが現状だ。自分は自分のやりたい塾をブラックジャックのような仕事をしていきい。

 ちなみに、この物語で、手術を終えたブラックジャックが患者の親に「まだ、成功したとは言ってないぜ…ハムレットのセリフ知ってるい、『ならうべきか死すべきか』」と言って、いびきをかいて寝てしまう場面があって、たいへん印象的である。初めて読んだのは小5くらいの時だが、格好いい言葉だと思ったものだ。

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