TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「わかるとできるは違う」の本当の意味

 「わかるとできるは違う」とはよく言いますよね。特に中学生以上の勉強は内容が高度で深くなりますのですぐにはできませんということです。できるようになるにはもう少し練習しないといけないうことです。でも、本当でしょうか?

「わかったのにできない」っておかしくないですか。「できないのにわかっている」というのはおかしいでしょう。本当はわかってないのですよ。説明されたことに納得はしましたが、わかった気になっているだけなのです。(わかった気にさせられているだけ)実際は、説明を受けた後、問題を解き進めていきます。失敗を繰り返しながらいろいろな問題に挑戦し、少しずつ解けるようになります。そして、理解が徐々に深まります。最終的に何も見ないで解けるようになり、ようやく「わかった」と言えるの状態になるのですよ。

 

 では、なぜこんない言い方ををするのでしょうか。

「わかるとできるは違う」を意訳すると次のようになります。

 

「君は『わかる』という最初の最も大事なステージをクリアしたんだ。そして、次は『できる』とうステージに進まないといけないんだ。第一関門を突破した君には次のステージに進む権利があるんだよ。それはとっても素晴らしいことなんだ、しかし、次の関門は少し手ごわいんだ。だからね、今までよりは時間がかかるけどもう少し辛抱して頑張ろうよ。」

 

 ということなんですよ。生徒の気持ちをひきつけて、調子に乗せるための先生のある意味「詭弁」なのです。勉強嫌いの生徒やできない生徒はなかなか動きません。そんな生徒をなんとかやる気にさせなないといけない。そんな思いから出てきたフレーズではないでしょうか。ですから、できる生徒には言う必要はありませんし、高校生に言うのも少し変ですよね。もちろん、このフレーズを言いっぱなしで放置するのもいけないのではないかなと思うわけですよ。でも、実際は独り歩きしていますよね。先生以外の人でも普通に言いますし、下手すると生徒の中にも使っている人がいるかもしれません。上手く使えていればいいのですが、「やればできる」と同じでやる気の全くない生徒をおだてるために使ったり、単に自分(発言者)が上位になるために使っていると意味も価値もなくなるわけです。 

 生徒を動かすために指導者はいろいろな言葉を使って、いろいろな言い方もしますが、実は正しく使えていなかったり、少しずれて使っていることも珍しくありません。ですから、こういう当たり前になっていることをしっかりと考え直す必要があるでしょうね。そして、的確な指導につなげないといけません。

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