TETSU JUKU

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「火の鳥」を読み始めた

 最近、遅れ馳せながら漫画「火の鳥を読み始めた。手塚治虫の最高傑作と誉れ高いあの「火の鳥」だ。実は小学生のときに読んだことがあったのだが、断片的な読み方だったこと、そして、やはり小学生には難しかった。それで完全に読まないでそっとしておいた。それから約40年が経ったある日、手塚治虫作品を紹介するユーチューバーが「火の鳥」を解説していた。それを見ていると、無性に読みたくなった。早速、翌日には何冊か買って読み始めた。

 今のところ、まだ4巻までしか読んでいないが、これが相当に面白い。さすがは手塚治虫作品だ。メインのテーマは「生命」だ。作品の中では、頻繁に、生きるとは何か、どうして生きているのか、生命とは何か、といったことを問うてくる。単に物語を追うだけでなく常に考えさせられるのだ。複数の物語で構成されているが、物語によって時代や舞台の設定は異なる。しかしメインのテーマは変わらない。実に見事な構成である。これも何度も読んで理解を深めたい作品だ。実際に手塚治虫作品は読めば読むほど理解が深まり、その深さに驚く。様々な文学作品が多くあるが、それらに全く引けを取らない立派な作品だ。いや、そのへんの安物文学を遥かに凌駕する最高傑作だろう。

 自分も50歳を過ぎた。今まで色々なことを学んできたし、世の中の様々なことが見えてきた。でも、まだまだ知らない事、わからない事だらけだ。特に自分の人生は分からない。未だに自分の存在意義、生きている意味も何も分からない。他人の人生に影響を与える仕事をしているのにわかっていないのだ。「もしかして、そのままわからないままで老いて死んでしまうのか…」などと思っていたらこの「火の鳥」が現れた。永遠の生命を持つ「火の鳥」が様々なことを教えてくれようとしている。まだわからない。これからじっくりと時間をかけてわかるのだろう。人生の後半へ向けてこの「火の鳥」との出会いはたいへん大きい。

 ちなみに、「火の鳥は」文庫版で読んでいるんだけど、文字が小さくておっちゃんにはしんどい。

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