TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

危険な幼稚なユーモアセンス

 先日「吉田沙保里もコロナには勝てない…」と言った内容のツイートを見てむしょうに腹が立ちました。しかも、どこかの塾の先生だから、更に腹が立ったのです。「あの強い吉田沙保里でさえコロナに勝てないのだから、誰もがかかる危険性があるので注意しましょう」とう意図のツイートでした。言いたいことは分かりますが、吉田沙保里さんに失礼ですよね。どうも世間一般に彼女を人間扱いしないような発言が多いのですよ。確かにレスリングの時の強さは素晴らしく、驚く程の強さを感じます。でも、ウイルスに対する強さはレスリングの強さとは全く違うわけで、たぶん、本人はユーモアのつもりでツイートしたのだと思いますが、全然ユーモアではないのですよね。根本には吉田沙保里さんをバカにしているような部分もあるかもしれませんし、子供のような幼稚なユーモアセンスで溢れているのですよ。

 問題はこの幼稚なユーモアセンスですね。この幼稚なユーモアセンスのために多くの人が傷つき、バカにされ、そしていじめられている事実があります。面白がってした発言が原因でいじめに発展したケースが山ほどあるわけですよ。取り返しのつかない問題になったことも少なくないでしょう。ですから、このような軽はずみな幼稚なユーモア感覚には大人は敏感になるべできで、先生をする人間なら基本中の基本にしてもらいたいレベルです。ですから、残念なわけですよ。

 しかし、こういう幼稚なユーモア感覚は世の中にあふれているのですよね。その代表がテレビ番組です。お笑い系のバラエティー番組はその典型ですよね。例えば、運動が苦手な芸能人が下手なことをする様子を笑う番組ですよ。無様な姿を笑いものにするのはいじめそのものです。ああいう番組をゴールデンタイムで流し、判断のできない子供が見るのですよ。知らず知らずのうちにいじめの感覚は植え付けられてしまいます。大人さえ面白がって見ていますからね。恐ろしいのですよ。

 いじめをなくすのはもちろん教育が基本です。そして、教員の質ですよね。しかし、世の中全体にいじめを否定する雰囲気がないと意味がありません。ざるのような状況ではいつまでたっても悲惨な犠牲者はなくならないのですよ。

 

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