TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「〇〇点アップ」は信じてよいのか…

 よく塾のチラシや宣伝で「○○点アップ」と書いてあるのを見ますよね。中には驚く程点数が上がって喜んでいる本人の写真が付いていたりして、微笑ましいのですが、その宣伝をそのまま受け入れていいのでしょうか。また、その塾を素晴らしい塾と思ってよいのでしょうか?基本的に定期考査の難易度は一定ではありません。本来60点程度に設定されるべきなのですが、これが、本当に不安定で、異常に高く出る時もあれば逆に信じられなく低い時もあるのです。また範囲の広さも異なりますから、時期によっても点数の取りやすい時期、取りにくい時期があります。例えば、3学期の期末テストは範囲も広くは得点は取りにくいです。(1年で最も低く出ます。)しかし、1学期の中間テストは範囲も狭く単元的にも得点を取りやすいのです。(1年で最も高くでます。)平均点も高くでますよ。ですから、3学期期末と1学期中間を比べると多くの生徒は得点が上がるのですよ。そんな比較をしても意味はないですし、得点が上がっても凄いこともなんともありません。当然、塾はそんなことを承知しています。その上で宣伝していますかから、実はたいへん癖が悪いですよね。最初から騙す気なんですよ。子供は普通に騙されますから、ちょっとまずいですね。 

 それともう一つですが、その得点はどうやって取った得点でしょうか?先生が手取り足取りで詰め込んだ結果なのか、それとも膨大な過去問をとことんやった結果なのか、或いは生徒の力が本当に発揮された結果なのか…そんなことは分かりません。もちろん定期考査の得点は内申点に直結しますから得点を取ることは大事です。でも、実力になっていなければ話になりません。通知表がある程度取れていてもそれ相応の実力が必要ですからね。定期考査の点数だけでは何も分からないわけですよ。本来は実力をつけるべきで、実力が高くなれば定期考査の点数も取れるわけです。定期考査で得点を取ることが目的ではなく、しっかりとした学力をつけることが目的なのですよ。内申点に意識が行き過ぎるとこのような悪質な宣伝に引っ掛かってしまいます。冷静に判断して選びたいですね。

 

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