TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

授業中の様子だけでは分からない

 授業中の理解度や発問時の返答など、先生が生徒を見るところはもちろんそういうところが中心だ。でも、それだけではわからないことがたくさんあって、授業以外の行動や発言にも注目をするようにしている。発言や行動にはその人間の本質が現れるものだ。何も言わなくても取っている行動をみればやる気を感じるし、勉強の手順を見ていると性格も見えてくる。実際に会話をしてみるとその生徒の思考や判断の土台のようなものも見えてくるし、論理的なのか感情的なのかどうかは嫌でもわかる。そこからわかることと、テストに現れる学力や授業での様子を重ね合わせると、その生徒がなぜ伸びているか、或いは伸び悩んでいるかも見えてくる。学力は単に学習量が多い少ないだけで決まるわけではないが、その理由がはっきりする。指導すべき点もはっきりするのだ。だから、私は生徒のあらゆることを観察し、コミュニケーションを積極的に取り、常に探っている。それが生徒を知るということである。単に生徒の個人情報を知ればいいというものではない。

 そういう観点で生徒を見ていると、伸び悩む生徒に共通する行動パターンがある。例えば、自習室の活用の仕方にそれは表れている。受験も近づいているので、休日でも朝から自習室を開放している日があるのだが、開始時刻の9時からきっちりやってくる生徒もいれば、午後から来る生徒もいる。別に、自習室だから自由にすればいい。自習室の開始時刻まで決めるつもりはさらさらない。しかし、ある生徒は15:30に現れた。受験生である。自習室は17:00まで。最後までやっても90分しかない。もちろん、その90分に狙いを持ってきたのであれば別に構わない。どうしても、質問したくなったのであれば、当然、分かる。でも、やりだしたのは宿題。あまりにも不自然なので、その生徒に、いろいろと尋ねてみた。すると、「昼頃まで寝ていて、昼ご飯を食べてだらだらしていて、勉強しようと思って15:30頃に塾に来た」という。やはりである。案の定である。受験生なのに休日の15:30まで勉強がほぼゼロ。頑張る気があれば、遅くとも13:00には塾に来ているはず。まだ塾に来たからよかったが、家にいれば、夕方までだらだらして、夜に1,2時間やって一日が終わっていただろう。当然、説教の対象だ。そして、今後のマークの対象となった。

 たとえ、どれだけ授業で調子よくて発言しても、他の生徒よりも反応がよくても、試験前に頑張っても、これでは何にもならないのだ。先生も、そういうところまできっちりと指導しないと、指導したことにはならない。どれだけ、良い授業をしても大したことはない。

 

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