TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

読書の力

 以前にも書きましたが私は子供頃から漫画ブラックジャックを愛読しています。子供の頃に親しんだものは大人になるとつまらなくなるものも多いのですが、手塚治虫作品は別格で特にブラックジャックは読めば読むほど味わい深く、人生のテキストとしても非常に価値があるものに感じることができるのです。そんなブラックジャックの作品には名作が多いのですが、最近改めていろいろなことを考えさせてくれる作品があります。

 難病を患う死刑囚がいるのですが、彼は今読書をしており、どうしてもその本を最後まで読みたいと思っています。投獄されてから読書に目覚め、読書をすることに人生で最高の充実を感じているのです。しかし、病状は深刻で本を読みきる前に命が尽きてしまいそうなのです。でも、彼はどうしてもその本を読みきりたい。そこで彼は本を読みきるためにブラックジャックに手術を依頼します。死刑囚は十分に手術料もなく、普通は手術などしてもらえないのですが、どういう訳かブラックジャックはこの依頼を受けて(こういう展開はけっこうあるのですが)無事手術は成功しまます。そしてこの死刑囚は無事本を読みきり、刑が執行されるのです。実は、この部分は物語の一部でテーマは別のところにあるのです。しかし、延命してまで読書をする姿勢、延命してまでも読みきりたいと思える本があるということ、どちらも素晴らしいじゃないですか。本の魅力、読書の力を嫌という程感じさせるエピソードなんですよ。久しぶりに読み返してみて読書っていいなと思いましたね。命の限り読書をする。死ぬ間際まで読書したいものですね。そんなことを思った物語でした。

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