TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「風立ちぬ」を聞きながら思ったこと

 10月に入ってかなり涼しくなり、ようやく秋らしく感じられるようになった。秋と言えば「風立ちぬ松田聖子」である。私はこの歌が昔から(中学生のころから)ずっと好きだ。この時期はいまだに車に乗りながら聞いている。この曲は歌詞もメロディーも美しく、ついつい口ずさんでしまう名曲である。特に「風のインクでしたためています~」というフレーズがたいへん美しく印象的である。作詞は松本隆、この時期のヒットした歌謡曲の多くはこの松本隆の作詞であった。そして、作曲者の筒美京平との組み合わせは当時最強であったと思う。しかし、風立ちぬの作曲は大瀧詠一であるが、彼は彼で数多くのヒット曲を残した一流の音楽家である。

 さて、たかが流行歌されど流行歌である。いつの時代にも流行歌はある。その流行歌からいろんなものが生まれる。新しい物や文化が生れることもあるだろう。もちろん、流行語が生まれるし、その時の価値観や世相が見事に現れているものである。ピンキリなのだが心に残る歌詞もたくさんある。中には文学的表現としても価値の高いものもある。だから、流行歌に触れることで感性を磨くことも可能だし、視野を広げることも可能だ。中学生頃から音楽に興味を持ち始める人は多いと思うが、大いに歓迎したいことである。感受性の強い10代の頃は多くの音楽に触れて欲しい。そして、いろんなものを感じて欲しいのである。歌詞のワンフレーズにこだわって考えるのもいいだろう。歌詞の中に広がる世界を想像して思いを馳せるのもいいことだと思う。また、言葉の使い方や表現方法を学ぶこともできる。(これが大事なのよね)そういう体験が成人してからどこかで生きてくるものだ。だから、私は音楽を聞くということは読書と同じくらい価値のあることだと思っている。

 ところで、松本隆に戻るが、本当に美しい歌詞もロマンティックな歌詞も多いが、中には意味も分からない歌詞もある、ある意味幻想的というか理解に苦しむこともあるのだ。例えば、「過激な淑女/YMO」では、「蛇口から幻が漏れている~」というフレーズがあるのだが、普通の感覚では理解が厳しい。数段レベルがあがれば解釈できるとは思うのだが、いまだに私はこの意味が理解できていない。残念ながら中学生の頃からレベルが上がっていないようだ。どうでもいいことだけど、こんなことを考える遊び心も大事だと思う。

 ということで、「風立ちぬ」聞きながらこんなことをぼんやりと思ったのである。

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