TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

実は良く知らない

 身近なはずなのだが、意外とよく知らないことはごまんとある。例えば、奈良に住んでいながら、「法隆寺を訪れたことがない」、「法隆寺には行ったたことがるが、何のお寺なのか分からい。」こんな奈良県人は多いはずである。もしかすると、県外の人々、或は外国人旅行者の方がよく知ってるかもしれない。日常生活に関係なければどうしても疎くなるもだが、世界屈指のレベルのものが身近にあるのに、よく知らないとはなんと勿体ないことだろうかと思うことが多い。

 さて、こういった例は他にも山ほどある。例えば、日本語である。外国人からすると、日本語の難解さは破格のようだが、その難解さの裏には「豊かさ」がある。(難解だからと言って豊かとは限らない)日本語は標記の方法も多彩だし、驚くほど敬語の種類もありとにかく語彙数が半端ないのだ。日常会話を考えてみても、自分を表す1人称も一つ二つでは済まない。さらにはオノマトペも正式な辞書に掲載されているだけでも、4500語以上にもなる。各言語1000語マスターで日常会話をどれだけこなせるかという調査では、英語で81%、フランス語83%。しかし、日本語では60%程度であった。日本語で日常会話を80%以上こなすためには5000語は必要だという結果だった。

 どうしても、日本人はコンプレックスも強く、何でも欧米のものが優れていると思いがちである。言語も圧倒的に英語を筆頭とするヨーロッパ系言語が優れていると思いこんでいる人も多い。広範囲で通用するということでは英語の利便性は際立つ。しかし、豊かさとは別のことである。

 さて、この豊かさがもたらす最も大事なことは「日本語で高等教育を受けることができる」ということである。どの言語でも母国語で大学院レベルのことを学べるということではない。母国語で高等教育を受けられるのは、英語、フランス語、ドイツ語、そして日本語だと言われている。だから、世界中で英語が学習されるのはコミュニケーションをとる目的もあるが、高等教育のためということでもあるのである。(池上彰氏もよく言ってます)

 実は、我々が普段使っている日本は大変素晴らしい、豊かな言語なのである。(残念ながら日本でしか通じませんが)だから、この豊な言語の理解を深めることで、当然英語の習得も楽になるし、他にもいろんなことが可能になるということなのである。

身近にある素晴らしいものをきっちりと理解し、ものにしたいと思う。

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