TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

時間割はおしゃべりだ

 英数が週1回というのは謎に満ちた時間割

 中学生の場合、英数の授業が週1回というのは不思議ですね。個別指導の塾ではあるでしょうが、集団授業の塾では明らかにおかしいですよ。もちろん、時間割も塾によって差異はありますけど、集団形式の授業の場合だと週3回の通塾が一般的というかオーソドックスだと思います。そのうちわけは週3のうち2回が英数、理社国は1回ですよね。理想を言うと理社国も週2回したいのですが、週3では無理なのですよ。ですから、まともな塾はそれまで週3回だった回数を中3からは週4回に変えるのです。それでやっと入試に対応できるようになるのです。

 学力を高めるために必要なのは、まず授業です。学力を上げたいのならば、十分な授業時間を確保するべきなのです。特に英数の学力を定着させるためには反復が大事ですから、時間割も週2回取り、きっちり反復するのがベストなやり方です。更に生徒の学力が平均を下回る場合であれば、英数の授業をを週3回取った方がいいのですよ。ちなみに、うちの塾は中3の授業時間は非常に長いですよ。英数は週2回または3回です。特に秋以降はかなりの時間を取ります。しかも、授業料は据え置きですから、お得ですよ。(笑)

 週1回の授業で学力を伸ばそうと思えば、必然的に宿題が増えます。授業で演習しないで全部を生徒の家庭学習に回すのですからね。そうなると問題が発生します。家庭学習の質は生徒によって相当違ってきますから、ちゃんとやる生徒もいれば考えもせずに適当にやってくる生徒もいるのです。最悪なことは、全くやらない生徒もでてくることです。週1回の授業でこんな状態になれば終わりです。前回の授業もその日の授業も意味のないものになってしまうのですよ。週1回の貴重な授業を説教に奪われるといったことも発生しうるのですよ。ですから、「英数・週1回+宿題多め」のやり方では生徒を伸ばすのはほぼ不可能だと言えます。特に偏差値50~60程度とそれ以下の生徒には合わないのですよね。本当に最上位を目指す生徒それも偏差値65以上の生徒なら「週1+宿題多目」でもなんとかやると思います。しかし上位でもいい加減な生徒はいますからね。ということは標準レベルの生徒には、多くの宿題を出すことは基本的に無理でしょうね。出したら生徒から文句を言われ、出してもやらない生徒も出てきますから、お茶を濁したような宿題を出さざるを得なくなるのです。これでは生徒は伸びません。絶対に伸びません。頑張った結果伸びなかったというのはわかりますが、時間割そのもの生徒を伸ばさない構造を持っているっておかしい話しです。やはり、特に中1・中2の英数は週3回または3回の時間割がぴったりなのです。

 ちなみに、授業日が例えば「月・火・水」のような3日連続型もおかしいですからね。受験勉強が本格化する中3の秋以降なら、なんでもありになりますが、それ以外で3日連続のような時間割は不自然です。そんな時間割では生徒の勉強のリズムが非常に悪いのですよ。勉強はテンポやリズムが大事なのです。 

生徒のためではない時間割

 塾業界は慢性の人不足です。進学塾にふさわしい優秀な講師は完全に不足しているわけです。わかりやすい目から鱗の授業ができる先生は非常にすくないのです。(というかほとんど出会いませんよ)それどころか授業もできないのに先生をやっている場合さえありますからね。あるいは、立派な塾看板を掲げているのに、へぼい先生しかいない塾がありますからね。本当に呆れます。そういう塾には特徴があります。時間割がいびつという特徴があるのですよ。(絶対ではないですよ。いびつでも凄いところが稀にあありますからね。)つまり「月・水・金」あるいは「火・木・土」となっていないのですよ。一日おきにきれいに時間割を組むと、先生が入らないのです。先生が回らなくなるのです。週1回の英数も理由はそれなのです。一学年に週2回入ると他学年に入れなくなるのですよ。少ない先生で効率よく時間割を回せなくなるのですよね。これはでは、もはや生徒のための時間割ではありません。学力を伸ばす時間割ではないのですよ。塾のために時間割であり、先生を効率よく使うために時間割であり、つまり生徒のことなど何も考えていない時間割ということになるのですよね。

 

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