TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

家庭の教育力って何だろう…

教室の教育力

 教室にも教育力がある。特に、集団指導の教室には色濃く現れる。それは、いわゆる他の生徒の頑張りであり、発言がそれにあたる。先生の指導ではなく他の生徒の言動に刺激を受けるのだ。この教室力は特に、受験生の教室では絶大な力を発揮する。だからできる生徒ほど塾に来る。その教室力を求めているからだ。だから運営側はこの教室力が上手く発揮できるよう気づかわなければならない。ここに配慮が行き届くかで生徒も伸びも学力も決まってしまうのだ。他の生徒の頑張りだけではない、ポスターや掲示物一つにもそれはある。実際、掲示物を見て「はっと」する場面がある。だから掲示物一枚までに気を使う。うちの塾も掲示物が多い。この教室の教育力を発揮させたいからだ。定期的に張り替えてもいる。一方、個別指導は他の生徒の様子がわからないので、教室力が発揮されにくい。個別指導でも集団の時間をうまく作ればこの教室力を発揮することは可能だと思うんだが。

家庭の教育力とは

 一方、家庭の教育力というのもある。家庭の教育力が低下している…などとよく言われることがる。では、家庭の教育力とはなんだろうか?しつけることか…教科を教えることか…いや、教科を教えるのは専門家に任せればいい。私が思うのは家庭の教育力とは親の喋りそのものだ。いろんなことをおもしろおかしく語ってやる力だ。授業では教えないことを親の経験と親の言葉で語ってやることだ。もちろん、そこにはしつけも入るだろう。ダジャレだってそうだ。笑いのセンスを教えることも大事だ。食事のときや、一緒に出かけるときは積極的に話してやるといい。忙しい親も多いが、それはそれ、5分でも時間を作らなきゃいけない。子供との良好な関係を維持する上でも有効だ。そうやっていろいろ語ってるうちに、人生で大切なこと、人として大切なことなどに触れることは多い。説教モードにならず、日常会話のなかでさり気なく大事なことを伝えることが大事だと思う。もちろん、大人の話を聞く事自体が学びの上でも大きな意味もあるわけだから。

 みんな、家庭の教育力を難しく考えすぎている。そんな難しいことを誰もできないし、期待もしていない。とにかく、話をして上げればいい。大体のことが上手くいくから。

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