TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

稲田塾のこと

 現在は私学の1次入試が終わり、一部の学校の発表待ちです。今日でだいたい結果が明らかになる予定です。それと1.5次入試も行われてますね。その次は公立特色選抜と一般選抜が控えておりまだまだ入試は続きます。

 さて、先日ですが、合格祈願のために神社へ参拝してきました。お参りしたところは桜井の大神神社の近くにある久延彦神社という知恵の神様です。小さいお社ですが、御祭神は久延毘古命(くえびこのみこと)といい古事記に知恵の神さまとして登場する由緒ある神様なのです。結構きつめの階段を上ったところに拝殿があり、大和盆地を一望できるなかなかいい場所です。久しぶり(4年ぶりかな)に参拝したのですが、今までと変わらず、凛とした空気を感じる神聖な場所です。

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 しかし、ここに来ると前に勤めていた塾を思い出すのです。ご存知の方も多いですが、私は独立する前は稲田塾で勤めていました。その稲田塾では入試前に必ずこの久延彦神社に参拝していたのです。全校舎の中3担当が一堂に集まって合格祈願をするのです。年にもよりますが、50人ほどの先生が一斉に集まるのです。しかも、授業が終わってからです。だいたい12時は過ぎていましたね。そんな時間に参拝するのも驚きですが、人数も多いですから異様な雰囲気だったのですよ。しかも、凄いのはに先生の数とか参拝の時間ではないのです。それは参拝の仕方なのです。もちろん普通に二礼二拍手一礼でお参りするのは当然なのですが、なんと生徒の名前を全員読み上げるのです。全員ですよ。私が入社した頃ですでに中3の生徒は500名ほどいましたしピーク時は約1000人程いたのですが、担当の先生が全員の名前を読み上げるのです。しかも、受験高校別に読み上げるのです。ですから時間が相当かかるのです。だいたい2時間から3時間はかかってましたね。仕事で疲れているはずなのですが、どの先生も何も言わずに無心でお参りをしていました。もちろん、寒さをこらえてのことですから、ある意味「修行」なのです。普通はできることではありません。それだけ稲田塾の先生は純粋に生徒のことを思っていましたし、また、そうすることで生徒以上に入試に向かう自分たち自身に気合をいれていたのです。そして、(まあこれは余談なのですが)更に驚くことに、その参拝の最中に深夜の1時とか2時ですよ、なんと一般の参拝者も来るのですよ。もちろんすぐに場所を開けて譲ってましたけど、得体のしれない集団はきっと怖かったことでしょうね。(笑)

 「稲田塾は凄かった」とよく言われるのはこういう部分にも色濃く表れていたのです。もちろん、真の凄さはその教務力なのですが、誰もしない参拝を思いつく発想とそれを実行する純粋さが破格の教務力を支えていたのです。最近は稲田塾を知らない人が増えてきたことが本当に残念です。きっちりと語り継がれるようにしたいと、久延彦神社にお参りしながら思ったのです。今までは自分が稲田塾出身であることあえて自ら言いませんでした。(すぐにばれましたけどね)生徒集めのために稲田塾の名前は使いたくはなかったし、そう思われるのも嫌でしたからね。でも、稲田塾が忘れらていくのも寂しいですし、さすがに今となっては生徒集めの力もないでしょうし、純粋に稲田塾の凄さを知ってもらいたいと思っただけなのです。ということで、稲田塾に関してはいくつかの記事を書いていきたいと思います。

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進学塾TETSU/奈良市鳥見町/とりみ通り

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