TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

左利きの生徒は伸び悩む危険性がある

 自分が見てきた狭い範囲のことですから、(といっても今までで数千人以上は教えていますが)絶対ではないのですが、左利きの生徒は成績が低迷する率は高いようです。成績が下がるにつれて左利き率が高まってくるのです。左利きの生徒の勉強の様子を見ているとやっぱり「文字が書きにくい」というのが一番の原因のように思えます。世の中に存在する道具や物は基本的に右利きの人に合わせて作られています。(最近は左利き用の道具は増えましたけどね)文字も同様。漢字にしても英語にしても文字は右利きに都合よくなっているのです。ですから、どう考えても書きにくいのです。書きにくいとミスの発生確率が大幅に上がります。そして、書いた文字を左手で隠してしまうので、間違えに気が付かなかないことが多いわけですよ。間違えに容易に気が付くことができないのは致命的で、これが長年積み重なると伸び悩むのは当然なのです。別に先生でなくてもわかることです。更には書くスピードも遅くなりがちですからね。そして、もう一つは書きにくさからくるストレスというのも大きいはずです。ただでさえ、勉強はやりたくないものです。そこへ「書きにくさ」が加わってしまうのです。それではなかなかやる気にならないですし、長時間の勉強は厳しいでしょう。ですから、左利きの場合、勉強時間が少なくなる傾向もあると思います。

 しかし、この書きにくさを克服している生徒は高いレベルの学力を手に入れているのです。ノートやプリントを角度をつけて置くのですよ。そうすることで書いた文字を少しでも左手の死角にならないようにしているのです。ぱっと見たときは奇妙に見えるのですが、すぐに「なるほど」と思えます。これは、生徒の工夫ですよね。この見にくい状況を打破するために必死で考えたのがこの方法なのでしょう。現状を変えようとする思いはたいへん重要なのです。

 ということですから、利き腕を変えることまでをしなくても「文字を書く」ということだけはなるべく右に矯正した方がいいように思います。それ以外は、別に左利きのままでもいいのですよ。もちろん不便ですが、左利きが有利になるケースもありますからね。私は右利きですが、妻は文字は右で書いていますが、それ以外は左利きです。こういう人は結構いますよね。野球選手では「右投げ左打ち」という人がいて、子供の頃は珍しさからかっこよく思いましたけどね。確か阪神タイガースの掛布選手がそうでしたよね。

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