TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

わかりやすい授業と言ってもですね…

わかりやすい授業もいろいろあります。

 ①はやくてわかりやすい

 ②ゆっくりでわかりやすい

 ③難しくてわかりやすい

 ④簡単でわかりやすい

 ⑤はやくて難しくわかりやすい

 ⑥ゆっくりで簡単でわかりやすい

 ⑦ゆっくりで難しくわかりやすい

 ⑧はやくて簡単でわかりやすい

 

 多くの塾がチラシやHPで「わかりやすい授業」を謳っていますけど、いったい、上の何番なのでしょうね?そこまでは書いていませんし、口コミでわかりやすいと聞こえてきても、やはりどのレベルのわかりやすいなのかはわかりません。

 一般の塾では⑤はあり得ないですね。一部のトップレベルの生徒を専門に扱う塾だとか、大手塾の最難関コースでないと無理でしょう。一般的な進学塾は⑥が主流でしょうね。たくさんの生徒に通ってもらうためには⑥が安心で一番楽なのですよ。文句はでませんし、やりやすいですからね。たくさんの生徒が集まれば優秀な生徒もいますから、そしてその生徒は勝手に勉強しますからね。まあ、うまいことやっているわけですよ。

 さて、その「ゆっくりで簡単で分かりやすい授業」で賢くなるかどうかが問題です。こういう授業は生徒にとって危機感はありません。緩くぬるい授業です。適当にやっていてもついていけるのです。もしかしたら、宿題をしなくてもついていけることができるでしょうね。そんな状態で生徒が伸びるでしょうか...まあ言うまでもありません。そして、当然ながら、そんな緩い塾が「進学塾」を名乗ってもいけないのです。生徒が必死でついていこうとしない塾、しんどいなあと思わない塾では賢くはならないのですよね。(もちろん、限度はありますよ)

 

 私はもちろん「授業はわかりやすく」を意識していますし、授業の腕前についてはその辺の先生にも負けているつもりはありません。しかし、わざとわかりにくい授業をするともありますし、雑な説明をして危機感をあおるようなやり方もします。そうなると生徒は必死でわかろうとしますし、同時に考えようとします。その瞬間に多くを学び賢くなっていくのですよ。そういうもんです。

 勉強しない生徒や宿題を平気で忘れてくる生徒に対してわかりやすい授業をする気はありませんし、そんな状況でついてこれるような運営もやりたいとは思っていません。もちろん、中学生は未熟ですから失敗はします。その失敗分は十分に計算には入れてやっていますよ。でもね、勉強をしない生徒が大きな顔をしている塾は塾と言えません。やる気のない生徒が居心地の良い塾などやりたくはありません。

 

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進学塾teTsu/奈良市鳥見町/とりみ通り

高校受験/小5~中3