TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

どうする小学生の英語…

 2018年から小学英語が移行措置期間に入り文科省が作成した「We Can」というテキストを使います。しかし、移行措置期間は現行の時間割のままなので授業数を確保できません。短い時間をつなぎ合わせて何とか時間を確保するだろうという見方が大半ですが、正直なところかなりの無理があるでしょうね。今までのようにゲームをしていると、時間は無くなりえらいことになりますよ。この2年間は先生も大変でしょうし、生徒もやりにくいことだと思います。

 さて、この「We Can」というテキストの実物はまだ見れません。一部を拝見したのですが、中学英語の前倒しではありません。文法的なことには触れず、場面ごとの表現を学ぶような内容です。(超ざっくりですが)しかし、簡単な文ばかりではありません。不定詞なども出てきますから、How are you? Fine, thank you.みたいなものばかりをイメージしていると大変なことになるでしょうね。そして、単語数も大変多いのですよ。2年間で700語程度に触れるのです。今までは中1学習していた具体的な物の名称や曜日・季節・月名・数字・スポーツ…などが一気に出てきます。700語って大変ですよ。そう簡単に身に付くものではありませんよね。何せ、発音練習するだけでもかなりの時間がかかります。しかも英語の音ですよ。日本語にはない音を教えるのは大変ですよ。lとrはともかく、アとエの中間音とかは難しいですよ。それだけ教えるだけでも相当な時間がかかります。どうもイメージできないですよね。

 しかし、この700語の英単語は授業で「触れれば」いいということらしいのです。完璧に覚えさせなくても構わないということなのです。それであれば、必死で教えなくてもいいいので先生としては心配しなくてもいいのですね。でも、それでいいんですか?ある程度の単語を覚えさせないと授業はできませんよ。始めはいいですよ。授業が進んでくるとなかなか難しい英文も出るでしょう。不定詞を含んだ英文も出てくるのですよ。soccerとか appleごときがわからないようでは授業についていくのはしんどいですし、先生もやりにくいですよ。生徒側の意識もくっきりですますよ。意識の高い生徒は全部覚えようとし、そうじゃない生徒はなかなか覚えない、1年後には驚く程の差がついていることでしょう。それでは、益々授業がやりにくくなりますね。ということは、ある程度は覚えさせないといけない…最低でも意味が分かるレベルは達成しないといけません。しかし、授業時間は限られています...苦しいですよね。先生もつらいですし、この現状をしった保護者も不安になるでしょうね。

 まあ、塾側としてもイメージできないことは多いですが、時数が必要であれば増やしますし、学校よりは柔軟に対応ができる分いいですよ。とにかく、不安を感じる方は是非うちの塾へお越しください。

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