TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

稲田塾のこと②

 稲田塾を語るにあたり、当然ですが稲田勝人塾長先生のことに触れないわけにはいきません。稲田塾長先生は公立高校での勤務をやめ、塾を立ち上げたのです。最初は英語塾でスタートしましたが、みるみる生徒が集まり総合的な進学塾になっていったのです。公立高校の時代から教務スキルの高い先生として評判で、なおかつ熱い先生としても有名だったようす。ですから部活顧問の話もよくききましたよ。弱小の部活を強くした話はなかなか面白かったです。そうなんですよ。稲田塾長先生は高校の先生でした。その稲田先生はまず英語の先生として突出してました。指導法だけでなく、英語力が本当に半端ないのです。大学教授並みの知識を持ち、何を尋ねても詳しく説明されるのです。古臭い言い方ですが、まさに生き字引なのです。しかし、授業では難解な言葉や文法用語は一切使わず例文をたくさん示し、帰納的にやさしく刷り込んでいくように教えるのです。ですから、後置修飾を伴う日本人が最も苦手とするものでも、生徒の頭に自然と吸い込まれるように教えるのですよ。あまりにも自然で驚きます。そして、稲田塾長のもう一つの英語の指導のポイントは音読です。それぞれの単語が正しく発音できるか、文章の強弱を間違わずに読めるか、区切るところを間違えないかどうか…という点です。ですから、「英文を読まされば学力は分かる」とよく仰ってましたね。何点とれるとかだけで判断するのではないのです。この辺りを知るだけでもただの先生ではないことが分かります。

 芸術にも関心が高く、特に絵画の知識は凄かったですね。実際に名画をたくさんコレクションされていましたし、塾内にもその絵画をたくさん展示していました。残念ながら職員はそういうことが全く分かっていなかったので、もったいなかったですけどね。ですから、たまに絵画や芸術の話を伺う機会があったのですが、それはもう凄いのですよ。単に知識をひけらかすのではなく、その絵の背景にあるものや物語、またその絵の凄さなどをきっちりと教えてくれるのですよね。教養のある人ならその話しを聞けば唸りますよ。

 ですから、言うまでもなく話も異常に上手なのですよ。言葉の選択も秀逸ですし、誰も使わない自分の表現をお持ちなのですよね。例えば、「行儀の悪い生徒」と直接言わないで、「机に足の入らない生徒」と表現するのですよ。同じことを言っているのですが、机に足の入らない生徒と言えば、どんな様子であるかはすぐにわかります。また、この婉曲表現が優しと暖かさをも醸し出すのですよ。このレベルの言語センスを備えている方もそれほどいませんからね。職員へ向けての話も相当なレベルでしたよ。ですから単に怖い先生・厳しい先生ではないのですよ。大学の教授をやっていても、政治家になっていても、不思議ではないですし。文化人としてテレビに出れば視聴率をバンバン稼ぐイメージさえありましたからね。本当に破格の教養と人格を備えている方です。

 しかし、残念なのは職員なのに稲田塾長のことを理解していない人が多かったのですよ。奈良では一番の規模になりなっていましたから、塾長先生との関係も薄くなってしまい、若い先生などは単に怖い存在としてしか見ていなかったのですよ。更に、高齢になってましたからコミュニケーションの取り方さえ分からいという状況でした。

 もちろん、世の中には凄い先生は多くいますし、信じられない力を持っている先生もいますよ。しかし、稲田塾の創始者、稲田勝人先生は日本でも指折りであると信じています。そして、そんな先生の下で、また一緒に働けたことが誇りなのです。

進学塾TETSU/奈良市鳥見町/とりみ通り

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