TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

自己紹介は要らんでしょ

 まもなく中間考査が行われますが、毎年のことなのですが、1学期の中間考査はテスト範囲はたいへん狭いのです。範囲が狭いということは比較的難易度も低くなりますから、高得点を狙いやすいわけです。数学も計算問題が中心ですからね。一年で最も高得点を取りやすいテストになるのです。実際に年5回の定期考査の5科目の平均点を見ていると1学期中間考査が最も高く3学期期末考査が最も低くなるのです。ですから、この1学期中間考査の得点を見ると一年の様子がだいたい想像できるのです。

 さて、試験範囲が狭いのは別に悪いとは思いませんし、得点しやすいテストもたまにはいいですよね。難しすぎて高得点を取ることができないテストばかりだと生徒のモチベーションは上がりませんし、自信を喪失しかねません。中学生は未熟ですし、できる生徒ばかりではないですから、がんばりがきっちりと反映できる難易度のテストも時には必要です。ですから、1学期の中間考査のような範囲の狭いテストは悪くありません。できれば、2学期の中間考査もそういうレベルでやって欲しいですね。

 しかし、この1学期中間考査は驚く程範囲が狭い場合があるのですよ。このペースでいけば教科書が終わらないだろうと思えるような遅さの場合があるのです。そもそも十分な数の試験問題さえ作れないかもしれないと心配することもあります。生徒に遅い理由を尋ねると、言うまでもなく一年の最初にあるいろいろな行事が原因ですよね。その中には、家庭訪問もあるのです。家庭訪問期間は授業は半日で4,5日間はありますからね。これがたいへん大きいのですよ。さらに、GWもありますからね。普通に考えると進むわけないのです。しかし、こんな状況にも関わらず「自己紹介」という謎の時間があるのですよ。どういうわけは知らないのですが、各教科の初めは必ずといっていいほど、1時間丸々自己紹介に費やしているようなのですよ。生徒全員が一人一人自己紹介するのです。自分も経験がありますけどね、この自己紹介は一体なんなのでしょうね。全否定するつもりはないですが、どの科目でもする必要はないでしょう。各クラスのホームルームの時間だけでいいじゃないですか。もちろん、先生自身が自己紹介と指導方針を説明するのは必要ですよ。それでも、10分もあれば十分ですよね。貴重な授業時間を無駄にするのはあり得ないです。でも、こういうのは学校の文化なのですよ。貴重な授業時間を自己紹介でつぶすことは問題ではないのでしょうね。このために試験範囲が狭くても、生徒の学力を計測できる問題が作れなくても気にならないのでしょうね。本当に不思議です。しかし、このロスはどこかで埋めなければならないはずです。そうなると必ず生徒の方に迷惑がかかるのですけどね。恐らく、こういうことを改善しない限り学校は良くならないでしょうね。

 

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