例文力

 漢字力や単語力があると言えば、漢字や単語をよく知っているということ。語彙力が高いともいう。しかし、例文をたくさん知っていても、例文力があるとは言わないし、例文力という言葉はないのである。なぜないのだろうか?単語を覚えるほど例文を覚えることが大切であると思われていないからだと思う。言うまでもなく、漢字や単語を覚えることは大事である。学習指導においては関らず、「たくさん漢字や単語を覚えなさい。」「語彙力を鍛えなさい。」と頻繁に言われるし、実際やらされる。そういう背景のなか、自然と単語力と言う言葉も生まれたのだろう。

 

 何事にも型が必要である。普段使っている日本語もしっかりとした型があるので、自然に口から出てくる。特に基本文や慣用表現は考える必要もない。普段と異なることを言うとき、難しいことを言う時は型に当てはめて作文をする。外国語ならなおさらである。単語だけでなく型となる基本例文をたくさん覚えて置かなけえれば何もできない。だから、初期学習の段階では単語だけでなく、例文もたくさん暗記しないいけないのだ。本来は単語も基本例文を通して覚えるべきである。そうしないと、意味が分かっても単語を使えない。そういうものである。だから、私は常に英作文テストを行い、例文力を高めている。中1中2の2年間で例文力がどこまで高まるかでその後の英語力が決まる。

 ところで、中2もこの時期になると文法のレベルがぐんと上がる。やはり、現在完了形以外の全ての時制と接続詞を学習するとかなり広がりを見せる。だから、教えるのもだんだん面白くなる。例文もついつい凝ったものを用意したくなる。今、直接使わなくても、定期考査に出なくても構わないので、必要だと思うことは教えている。ということで、先日中2に教えたのが次の例文。授業の中で何度も音読して刷り込んだ。

 

Don't be afraid of making mistakes when you speak in public.

 

高校入試レベルではwhen you speak English となっているが、面白くも何ともないので、English を取ってin publicにした。しかし、難易度がそれほど変化したわけでもない。むしろ、例文としての質のレベルが上がったような気がする。このpublicのお蔭で授業の展開も面白いものになったし、例文一つで授業の質は大きく変わる。だから、先生自身が例文力を高めないといけない。通り一遍の例文ではつまらない。