TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

英語ができる生徒の感覚

 日本語と英語は全然違う。全く違う言語である。だから日本人にとっては厳しい。厳しいだけではなく、鬱陶しい言語だ。英語は日本語を使う時に意識しなくてもいいことをどんどん要求してくる。まず、主語、単数、複数、冠詞、時制…日本語を使う時に曖昧にしている(できる)ことが、英語では許されない。厳密に要求してくる。でも、これに応えなきゃ英語はできない。そういうことなのである。日本語と英語の違いを理解する、そして英語の方に歩み寄ることだ。英語ができる人はその覚悟をもって学習いているのである。

 

 例えば、「公園に子供がいました。(中1レベル)」という日本語を英語も直す場合。日本語をそのまま英語にする優秀な生徒は、「There was a child in  the park.」と書くだろう。この英文はもちろん文法的にはオッケーだ。

 でも、普通は次のようにミスをする。There was  child in the park.だ。そう、ご覧の通りで冠詞「a」を忘れるのだ。普通名詞を無冠詞で使う怖さを知らないし、冠詞をどうするかを考えずにこの英文を作ったのだ。日本語には冠詞がないから無理もない。

 でも本当に英語ができる生徒は単数か複数かを常に考えている。つまり、日本語を読んで状況をイメージする。あるいは単数が自然か複数が自然かを常に考えるのだ。すると解答は「There were children in the park.」となる。子供が一人で公園にいることはありうる、でも複数の子どもたちが集団で遊んでいる方が、状況としては自然だ。この感覚で考えるとchildではなくchildrenとなる。大切なのはこの感覚だ。英語ができる生徒はこの感覚を持っているのである。この感覚が常なのだ。文法事項をきっちり理解し、その知識できっちりと考えればこのレベルはサクッとクリアできるはず。keyは考えるなのである。

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