TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

博士がいなくなった

 もちろん、私の観測範囲のことなんだが、生徒の中に「〇〇博士」がいなくなってしまったようなのである。小学生も高学年になれば好奇心は高く、いろんなことに夢中になっているものである。また、大人以上に一つの分野を極めている小学生なんかも昔はいた。恐竜博士、鉄道博士、昆虫博士、漢字博士…本当にその知識に驚いたものだ。でも、今はそれほど凄い知識を持つ小学生、中学生はいない。自ら漢字が得意という生徒、確かに漢字は書けるが、部首などの知識はない。鉄道が好きという生徒も知識の範囲は狭い。車両のことしか知らない、構造や性能のことまでは知らない。どうしてだろうか…今はインターネットがあるので、調べるのは容易だ。あらゆる分野のホームページはあるし、いろんな分野のユーチューバーもいる。私たちが子供のころと比べると知識を得るのは非常に簡単で楽だ。だからもっと詳しく知っていてもおかしくないし、「〇〇博士」がたくさんいてもおかしくない。私たちの頃と比べると羨ましい環境である。こんな環境があればもっと知れるはずだ。私たちの子供の頃は本しかなかった。知りたいことが書いてある本を探すのに必死だったし、本を見つけたら貪るように読んだ。同じ本を何度も読んだ。どのページに何を書いてあるかを覚えてしまうほど読んだ。当然、内容も覚えてしまう。知識だけじゃない、語彙も相当高くなった。僕は好奇心旺盛で知りたいことばかりだったから、本屋や図書館にはよく行った。とにかく、こういう生活をしてるから、小6の頃の知識は相当なレベルにあった。

 では、この満たされた時代、どうして「〇〇博士」が生まれないのだろうか?一つ言えるのことは「忙しい」からだろう。僕が小学生の頃は暇だった。塾も習い事もなかった。塾や習い事に忙殺されたこおとはない。ゲームも今ほど豊かではなかった。ゲームウォッチはあったけど、それほど夢中にならなかったし、夢中になっても知れていた。だからゲームに時間を奪われた記憶はない。とにかく暇だから好きなことにとことん夢中になれた。

 でも、思い浮かぶのはそれくらい。子供なんて夢中になるものがあればどんだけい忙しくても、その時間を作るもの。そうとう忙しくても、上手いこと時間は見つけるものだ。だから、忙しいだけでは理由にならない。やはり、昔と何かが違ってきている。何かほかに大きな原因があるはずだ…実はそう思って随分経っている。

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