「先生、プリントをなくしたので宿題できませんでした」
たまにあるこの言い訳。多くの場合プリントはなくしていない。ただ宿題をしなかったために嘘の言い訳をしているのだ。生徒は「この言い訳なら通るだろう」と自信たっぷりで言い訳する。しかし、僕は「そうか、それはしかたないね」とは言わない。もちろん「嘘をつくな」も確実な証拠がない以上は言えない。
僕はこう続ける
「なくしたことに気がついたのはいつ?」
「昨夜です」
「では、昨夜気づいた瞬間にやるべきだったことは何ですか?」
「…」
「『宿題プリントがなくて宿題ができないから、ラッキー』とでも思ったの?」
「いいえ…」
「そういうときは塾に電話するべきだね。そして先生にどうるべきかの指示をもらうべきだろう。あるいは、今日はいつもより早く塾にきて事情を話してもう一度プリントをもらって塾でやるべきだろう。ちがうか?」
「はい、すみません」
「どうも君の中には『プリントをなくしたら宿題をやらなくてもいい』という自分勝手な基準がある。それがいけない。勉強に対する真面目さがない証拠だ」
という具合だ。もちろん、この対応は生徒にもよるし、他のバージョンもいくつもある。状況を見て使い分けている。
しかし、この指導には矛盾があって、プリントをなくしたときに、先生に電話をして指示を仰ぐことがでくるしっかりした生徒は宿題を忘れることはないということ。
でも、ここまできっちり指導しておかないと、生徒の考えや心構えはいつまでも変わらないし、なにより「この先生には敵わないな」と思わせておくことが大切なのである。生徒になめられたら先生は終わりだ。
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