TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

特技は何ですか?

「特技は何ですか?」

 この質問は何なんでしょうか?これほど不快な質問はないですよね。私は子供の頃からこの質問に答えることができる特技はありませんでした。だから、たいへん嫌いでした。尋ねられるたびに答えることができなくて、自分に特技がないことを痛感し、「自分はなんてつまらない人間なんだろう」と劣等感さえ感じることがありました。そもそも特技とは何でしょうか?一般的通念では「特技=芸」という認識が強いですね。ですから、たいへんな特別感を感じるのです。更に相当秀でていなければ「特技」と言えない空気あさえありますよね。そんなレベルにはそう簡単にはなれません。にもかかわらず、そんなレベルの特技があるかどうかを尋ねるって酷いですね。更にはそんな高いレベルの特技を求めるのもおかしな話です。

 もちろん、特技はあるにこしたことはないですが、「特技=芸」という考え方から脱したいものです。芸ごとに縛られずにもっと大きく特技というものを捉えたほうが豊かになれるではないでしょうか。

 例えば、「むちゃくちゃ愉快」というのも特技になりますよ。常に誰かを楽しませている。周囲の人がいつも笑っているのは相当な特技ですよ。「びっくりするほど優しい」というのも特技といえますね。その人と接することで嬉しく感じることできて穏やかな気持ちになればそれも素晴らしい特技ですよ。「喋りがうまい」も立派な特技です。これは将来武器となりますからね。他にも「掃除が上手」というものでも構いません。誰かを感心させたり楽しませることができるものがあれば、それは立派な特技と呼べるのではないでしょうか。そして、こういうでは、仕事をする上で役立ちますし、人間関係を構築する上でもたいへん有効です。ピアノができなくても、スポーツができなくても立派な生きる力として活かせるのです。むしろ、こういう観点で自身の特技を開発し、我が子を教育してあげるほうが将来に活かせるかもしれません。芸事を押しつけて劣等感を抱かせるのではなく、その子どもができる当たり前のことを高い次元に引き上げて上げたほうが精神衛生上も良い場合があるかもしれないのです。また、習い事に必死になることもないのです。

 私はいつも思うのですが、例えば、ポケモンに大変詳しくて、そのポケモンの知識で周囲の人を楽しませることができれば、その知識を有することも「特技」と言えるのではと。「自分には特技はない」、「我が子には誇れるものはない」と否定的になるのではなく大きく特技を捉えて可能性を探りたいものです。

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