TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

徹夜の意味の勘違いを笑ってる場合ではない

 さすがにこの歳だと徹夜はできない。若い頃は仕事でも遊びでもよく徹夜をしたものだ。あの頃は信じられないくらいエネルギーがあったし、何しろ気力が違った。今だと、完全に徹夜でなくてもちょっとした寝不足程度で翌日は力が出ない。

 

 さて、昨日、徹夜という言葉が中1の教室で話題になった。その時の会話は次の通りである。

生徒「先生、俺、昨日、徹夜してがんばりましたよ」

先生「うそつけ」

生徒「ホンマです。1時までがんばったんです」

 

思った通りだった。

 残念ながらこの生徒は「徹夜」の意味を理解していなかったのだ。どうも夜遅くまで寝ないで何かをすることが彼にとっての「徹夜」だったのである。せめて3時までがんばったのなら、鯖を読んで「徹夜」という言葉も使えるかもしれないが、1時だとさすがに無理がある。せっかくだから「徹夜」の意味をのクラス全体に説明をして理解してもらった。良い機会となった。

 実はこういった勘違いは生徒に頻繁にある。言わないだけでわかってないに生徒は他にもいるのだ。この生徒だけを笑うのはいけない。ちなみに、「完徹」という言葉もある。完全徹夜の略として載せている国語辞典もある。(明鏡国語辞典第二版」)

 

 さて、問題はこの勘違いだ。こういった勘違いや思い込みは子どもには多い。とんでもない勘違いをしているケースも珍しくない。この「徹夜」を遥かに凌駕する思い違いがある。普段、共通だと思って使っている言葉には認識のズレが有り、大人同士でも話う合う前に言葉の定義を確認したほうがいいこともある。ましてや子供ならなおさらだ。言うことが子どもにきっちりと伝わらないときは疑った方がいい。本当にその言葉がわかっているのか、理解に齟齬があるのかを確認するほうがいい。(もちろん反抗期も原因の一つだが)

 こういうことに直面するたびに「英語をやってる場合か?」と思うのである。

f:id:kuri2013:20210615125653p:plain

進学塾TETSU/奈良市鳥見町/とりみ通り/高校入試/夏期講習