TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「ノートをまとめる」「ノートにまとめる」ことって…

「ノートをまとめる」と言って、授業の板書ノートを別のノートに丸写ししている生徒がいます。たくさんの色ペンを用いて美しく生まれ変わるノートもありますね。多少のレイアウトが変わっているようですが、ほぼ丸写しです。比較的女子に見られる傾向です。一方では教科書や教材を「ノートにまとめる」という生徒もいます。多くは途中で断念しますし、イメージ通りのまとめノートにはならないようですね。どちらもこの「ノートまとめ」をしたがる生徒は学力が低い傾向があります。まとめる作業には時間が相当かかってしまいますから、「勉強をした気」で終わってしまいます。たいへん虚しいのですが、こういう生徒は多くいます。

 こういう生徒の問題はどこにあるか、それは「勉強」とは何か、「身に付ける・覚える」とは何かを全く分かっていないということです。

「机に向かう=勉強」

「教科書に線を引く=勉強」

「何かを書く=勉強」

 生徒にもよりますが、おそらくこんな感じでとらえているのでしょうね。

何かを身につけることや、できないことをできるようにすることは大変な労力が要ります。時間はかかるし、従うべき手順やルールも多く、そしてたいへん面倒くさく、それでいて上手くいくとは限らない…挙句は何度もやり直しを余儀なくされる。この厳しい現実を回避した結果の一つが、ノートをまとめるという謎の行為なのです。でも、生徒はこれを無意識にやっているのですよ。少しずつ自分の都合のいいように勉強を変化させていった結果かもしれません。

 

 こういう生徒には時間をかけてわかってもらうしかないのです。正しい方法と手順をを示し、場合によっては一緒に勉強しなければなりません。何度も同じことを言わなければなりません。そのうちに少しずつ方法が身につき、解ける問題も増えると自信が生まれ成功体験となります。成功体験が積み重なるとようやく本当の勉強とは何かが分かってくるのです。

 

 ですから、私は基本的にはノートにまとめることは禁止しています。そんな時間があれば覚えるべきことを音読したり、何度も教科書を読んで欲しいのです。そして、問題をたくさん解いて欲しいのです。でも、中にはノートを上手くまとめることができる生徒もいますから、できる人はやればいいと思いますが、そんな生徒は実際はなかなかいません。特に「教科書をノートにまとめる」ということはたいへん高度なことであり、それができると先生ができるんですよ。それほどの水準のことなのです。

 勉強をする上では完全に無駄を排除することは無理ですし、ナンセンスなところもあります。(無駄や失敗からも学んでほしいので)でも、明らかか無駄は排除しないとしんどいだけになってしまいます。でも、その無駄には生徒はなかなか気づかないのです。ですから先生や親が指摘してあげないといけません。

 

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