TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

公立高校の合格発表、どうしてそんなにかかるんだ?

 公立一般入試があったのは3月11日(木)4日前だ。発表は3月17日(水)明後日だ。入試から6日後である。どうしてこれほどまでにかかるのだろうか…。どこの府県もだいたい1週間前後はかかっているようだ。きっちりと丁寧な仕事をするためにはある程度の時間がかかることは言うまでもない。でも、かかりすぎだろう。ちなみに、私立高校の合格発表は、早いと試験当日の晩だ。遅くとも3日後だ。ほとんどの私学はは翌日または2日後だ。相当なマンモス校であっても。同じだ。私学でできて公立でできないわけがない。すると、「公立入試は記述問題が多いからたいへんだ」という意見が聞こえてくる。もちろん、たいへんなのは分かる。しかし、やり方だ。採点基準をしっかりと決めておけばそれほど時間はかからないし、記述問題を採点する担当を絞り込むとブレは少なくなる。400枚程度なら二人くらいで採点すれば十分だ。記述問題の採点は大人数でやると逆に時間がかかるのだ。

 私の前の職場は巨大だったので、試験の採点はたいへんだった。ピーク時は1学年約1000人程の生徒がいたから、模試のたびにちょっとした入試のよなうな状況が起こっていた。それでも、ほぼ1日で終わらせていた。もちろん、きっちりと確認もしてである。(1日と言っても20時間ほどはかかっていたが)

 さすがに一日で終えるとノーミスでは済まないので、そこまで求めるつもりはないが、せめて3,4日程度で仕上げて欲しいものだ。やり方であり、やる気の問題である。たぶん、誰一人意見を出さないのだろう。教育委員会の指示だから…去年もやってるから今年も…現場は完全に思考停止だ。命令する側も完全に思考停止だ。発表を待っている生徒の気持ちなど考えたことがないだろう。保護者の思いなど想像したこともないはずだ。事務的に仕事を進めるだけ、少しでもいい思いをしてもらおうなんて考えないのだろう。一人くらいはこんなことを考えてもいいはずだが、もし、意見を出す人がいたとしても無視されたり、握りつぶされるのだろう…。一事が万事この調子だから学校はよくならない。残念ながら、合格発表一つでさえこんな有様だから、よくなるわけがない。毎年、この時期になると発表を待ちながらもやもやしている…そろそろ待ちくたびれた。

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