TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

全員合格は本当か?

 奈良私立高校の入試は既に終わり、今日は京阪神私立高校の入試日です。

2月18日には公立特色選抜入試があり、そのうち高専入試もあり、3月11日は公立一般入試です。ということで高校入試は始まったばかりです。

 さて、この時期はいろいろな塾が「私立高校全員合格!」と謳うのですが、実はたいしたことはありません。この少子化のなかで私立高校の経営はなかなか厳しい状況です。厳しい入試などすればたちまち人気が落ちてしまい、来年の受験生を確保することさえ難しくなってしまうのです。ですから、一部を除いて私立高校の入試は甘いです。よほどのことがない限り、不合格になることはありません。一部とは東大寺学園西大和学園の全国的な上位校です。さすがに、上位は少子化を感じさせない人気ですから、依然と変わらない厳しい入試が行われています。でも、それ以外は回し合格制度があるので、完全に不合格にはなかなかなりません。回し合格制度とは、「上位コースには合格できませんが、標準コースなら合格です。」というものです。私立高校はほぼどの学校も進学指導を強化した上位コースをと標準コースの複数コース設定です。高校によってはコースが3つ以上あるところも珍しくありません。普通は上位コースは定員も少なく倍率が非常に高くなります。でも標準コースは非常に競争倍率は低くよほどのことが合い限り合格します。ですから、塾にまで通っておいて、標準コースでさえ合格できないのはまずありえないのですよ。ですから、その塾で最難関高校を受けていなければ「私立高校全員合格」を謳うのは難しいことではありません。その程度と思っていただいて良いと思います。しかし、公立入試は私立より倍率が高く厳しいので、全員合格はなかなか達成できないのです。

 しかし、回し合格というのは上位コースは不合格になっているわけですから、それを全員合格と言っていいのでしょうかね…。だから、この全員合格というのは正直なところ胡散臭いのです。従って、うちの塾はこれを謳いません。掲げません。(すみません、以前は言ったことがあります)実際、今年も全員上位コースで合格していますけど、別に自慢しません。もちろん塾生の頑張りは誇りですよ。でも、宣伝には使いたくないのです。

 ちなみに、毎年出願が決まると倍率が新聞に掲載されますが、私学は併願というものがありますので、定員よりも多めに合格させます。ですから、新聞に書かれている競争倍率は本当の倍率(実質倍率ー入試が終わらないとわかりません)ではありません。毎年新聞発表を見て青ざめる人がいますが、気にしないでくださいい。でも、併願のない公立入試はそのままの倍率ですよ。

 

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