TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

狭い勉強ではダメだ

 入試問題には明らかな傾向はあるが、その傾向が全てではない。傾向はあくまでも傾向であって、その傾向の問題しか出ないというわけではない。ここ数年間出ていなかった単元が突然出ることもあるし、今までに見たことのない出題形式が登場する可能性も十分にある。それは受験するまで分からない。だから、傾向だけの狭い学習ではなく、幅広く学習しておくべきだし、あらゆる出題形式に備えておくべきだ。もちろん、傾向は大切にするべきだが、それだけにならないようにしておく方が良い。「傾向以外の勉強をするのは損」という考えの生徒がたまにいるが、間違いなく大失敗するだろう。だから、自分が受ける学校の過去問だけでではなく、いろいろな高校の過去問に挑戦しておくべきだ。難問にも挑戦すべきだし、簡単な問題もきっちりと解いておくべきだ。難しい問題への挑戦だけが大切ではない。基礎・基本に取りこぼしがないかを確認することが大切なのだ。というのも、失敗というのはその基礎・基本の不十分さから来るからだ。

 塾にもよるが、私立入試が終わるまでは私立高校の入試問題だけを徹底的に取り組み、私立入試が終わるとすぐに公立対策に切り替えるようなやり方の塾がある。一瞬、理にかなっているように思えるが、実はそうでもない。意外に公立対策は難しく、私立一辺倒の勉強から公立対策に切り替えるのが正直得策とは言えない。公立入試にはは私立入試にはない難しさがあり、丸暗記では済まない問題も多い。じっくりと時間をかけて公立入試に備える必要がある。だから、うちの塾は私立と公立対策は並行して行う。私立入試だけに特化しないで公立入試対策も同時に行い、幅広くて手掛けていく。

 今日で奈良私立高校入試まで34日となった。本当にあっという間である。いわゆる追い込みだ。正念場となる約1カ月だ。

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