TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

昔からよく言われていますけどね…

 先日、ついていたテレビ画面をぼんやり眺めていると、何の商品なのかは忘れましたが、血圧が130超えたといって大騒ぎをしているCMがあったのですよ。私は基本的にCMを含めてテレビ情報は半分以上が嘘だと思っているので、こういうCMは大嫌いですし、害悪だらけだと思っています。そもそも血圧の適正値は人によって様々でしょう。130という数値が高い人も低い人もちょうど良い人もいるのです。体の大きさや年齢でも大きく違うのですから、あのようなCMは間違った情報を垂れ流しているとしか思えません。

 世間一般で広く割れているからといって正しくはないということは常に意識して欲しいですね。何かの間違いで、誰かの意図で流されてる情報が非常に多いのですよ。実際、私たちが子供の頃(40年程前)は「石油はあと30年で枯渇する」と言われてましたし、「運動中に水は飲んではいけない」と言って、炎天下の中辛抱して野球をしていたのです。

 さて、受験勉強でよく言われるのが、「起床後、頭がきっちりと働くのは3時間後」というものです。昔からずっと言われていますが、これは本当なのでしょうか?これも個人差が大きいはずですよね。その人の血圧によって相当違うと思いますけどね。さすがに、起床後5分程度は頭も意識もぼんやりしていますが、30分も経ては普通に体は動きますし、物を考えることができますよ。多くの方が起床後間もなく新聞を読んでいるわけですし、起床後まもなくいろいろなことを考えることができるのです。しかし、この時期になって特に学校や塾でもよく言われれるのが、「起床後、頭が完全に働くには3時間はかかる。だから、入試日は6時に起きなければならない。今からそれに備えて朝型学習に切り替えなさい」というやつです。受験生の生活を指導をするための詭弁のようにしか思えません。もちろん、早起きの方がいいですよ。余裕をもって行動できますからね。でも、朝6時に起きてやることがベストとは限らないわけですよ。ベストな状況は人によって様々です。大切なことは入試日が特別な状況にならないように自分で考えて自分の生活を調整することでしょう。そしてそこへ意識を向けるのが指導者です。それをこういう十把一絡げでざっくり指導するのが気に入らないのですよ。知的じゃないですしね。

 ところで、朝型学習を否定しているわけではありません。夜型学習は意外に時間をロスすることが多いですからね。そういう意味で朝型の方がいいと思っています。しかし、学力上位層の生徒になると一概には言えないのです。ちなみに、私は朝型学習は受験生になったら指導しています。今頃になって言うことではありません。

 

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