TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

叱った後に「ありがとうございました」

 先週の土曜日のことですが、中3の個別指導をしていたのです。問題を解いてあとに答え合わせをさせたのですが、なんと、その生徒が驚く程適当なやり方をするので、厳しめに指導したのです。もともと、いい加減なところがある生徒なのですが、入試直前とは思えないそのやり方に驚きましたし、そのやり方がミスの原因にもなっていたので、厳しく指導しました。厳しいだけでなくしつこく叱ったので、多分腹がたったことでしょう。

 しかし、その生徒は、私が叱った直後になんと

「先生、ありがとうございました。」と言ったのです。これには驚きました。普通は叱った後は、不貞腐れたり神妙な顔をしたりはあるのですが、「ありがとうございました。」と言うことはまず無いのです。言葉が出たとしても、「すみません」「わかりました」が関の山ですよ。中学生がこんなに、きっちりと礼を言うことはないのです。長年、塾講師をやってきましたが、こんなことは初めてでした。ですから、こういう時の返答が自分にはないのです。叱った後に、生徒から礼を言われた時に返す言葉が無いのです。月並みな「わかればいい」としか言えなかったです。ちょっとこれではいけませんよね。誠意を込めて礼を言ってくれた生徒に対して、これではいけません。もっと、いい言葉を残してあげないと。これについては随分と反省しました。自分が情けなかったですね。

 ちなみに、最近は若い頃のように大声で叱ることは随分と減りました。全体の空気が悪くなるような叱り方はしていません。しかし、ダメなことはダメですから基本的に叱ることに遠慮はしません。入試直前であっても入試の最中であっても然るべきところでは叱ってますね。もちろん、入試の直前のようなときは必ず保護者に報告をします。

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