TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

ワークの答えを渡さない学校の先生

 昔からですが、ワークの答えを渡さない先生のことが頻繁に聞こえてきます。実際に教えている生徒から聞く場合もありますし、ツイッターのようなSNSでも頻繁に話題になっているのですよ。統計がないのでわかりませんが、そういう先生が一向にいなくならないのですよ。たいへん残念なことだと思います。

 一般的に、生徒に答えを渡さない理由は「答えを丸写しする生徒がいるから」のようですね。一瞬「なるほど」と思えるような回答ですが、おかしくないですか?こんな素人の発想は。私としては「はあ?」としか思えないのですよ。もし、生徒が答えを丸写ししたら、叱ればいいじゃないですか。きっちりと指導すればいいのですよ。生徒が理解しできるよになるまで指導を続けるのですよ。それが教育というものではないですか。ですから、生徒に解答を渡さないということは貴重な教育の機会を忌避し放棄していることになりますよ。学校の先生は教育のプロとして国から許可を与えられえて教壇に立っているのですから、根本的にこの先生の構えはおかしいのですよ。生徒のためではなく先生の都合のためとしか思えないやり方ですからね、面倒を避けているだけのように思えてなりません。

 普通、答えを丸写しするような生徒は一部の生徒です。どれくらいかはわかりませんが数パーセント程度でしょう。その一部の生徒のために答えを渡されないで大きな損益を被っている真面目にやっている生徒のことは考えているのでしょうか。問題を解いたらすぐに答え合わせをするのは基本中の基本です。何日も経ってから答え合わせをしても何の意味も持たないのですよ。これは大きな損害としか言いようがありません。どうして普通に勉強をしていると生徒が一部のダメな生徒のために損害を受けないといけないのか…。では、ワークの答えを渡さないことで、答えを丸写しするような生徒は真面目に取り組むようになるのでしょうか…。そう簡単にいくわけがありません。これはいろいろな生徒が現れますね。もちろん観念して自分でやる一部の生徒は出てくるでしょう。しかし、友達のワークを借りて写す生徒も現れるでしょうね。恐らく、最も多いと思われるのが全くやらない生徒です。さらには提出さえもしない生徒もいるかもしれません。こうなってしまうと話が益々ややこしくなってしまうのですよ。結局、誰のためにもなっていないのです。そりゃそうですよね。先生の都合で答えを配らないのですから、どの生徒にとってもいいことなど一つもないわけですよ。

 だいたい「答えを丸写しする生徒がいるから答えを渡さないという」先生のスタンスは端から生徒を信頼していないということですから、先生失格なのですよ。先生にとって都合の良い生徒はごく一部です。言うことを聞かない生徒も、何度言ってもわからない生徒もたくさんいますよ。これは塾でも同じですが何度も約束を破られますし、裏切られるようなことも茶飯事なのです。そんな生徒をまともな価値観をもった人間にしてくのが教育なのですから、こういう先生はどうも勘違いしたまま教員になってしまっているような気がしますね。或いは、もしかするとこういうものが学校の流儀なのかもしれません。本当に残念なことです。

 ちなみに、最近の中学校で使われるワークはかなり難しくなっています。苦手な生徒は自力で解けないような問題は多いですし、入試問題に匹敵するような問題が掲載されているワークもありますからね。生徒にとってはたいへんなのですよ。ワークもいろいろなレベルがありますが、生徒のレベルや伸ばしたい生徒のことを考えてワークを選んでいただきたいものです。

 

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