TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

美しい歌

蝉しぐれ遥かすだれごしに

水を打つ夏の夕暮れ

石が川面を跳ねるようにときめいた君を想って

 

我々の世代ならお分かりになると思いますが、これは、村下孝蔵の「陽だまり」の最初の部分です。確か1985か1986年頃の古い歌なので、今の若者は知らないでしょうね。アニメ「めぞん一刻」のテーマソングでもありましたが、これも知らないでしょうね。

 

 さて、私はこの歌が大好きなのですが、ご覧のとおり、たいへん美しい歌詞なのですよね。特に歌いだしの「蝉しぐれ遥かすだれごしに」の部分がたいへん叙事的で美しく、夏の暑さやその様子が見事に伝わってくるのです。難解な言葉を使うわけでもなく、古くからある日本語をうまく使ってあり、日本語の持つ力を見事に引き出した歌詞だと思います。村下孝蔵は他にも名曲をたくさん残していますが、どの曲も日本語の持つ魅力を見事に引き出したものばかりで、味わい深いものです。

 昔はこういう実力のある歌手がたくさんいましたし、プロの作詞家も驚くほどのレベルでした。またすごい作詞家がたくさんいたのです。ですから、アイドルが歌う流行歌といえども、たいへんレベルの高い歌詞の歌も多くありました。その歌詞からいろいろなことを感じたり、考えたり、何かのヒントをもらったり、そういう力の強い歌詞が多くあったのです。

 最近の歌はどうでしょうか?詳しくないのでえらそうなことは言えませんが、最近は歌謡界が死んでいますよね。単純で響きやすいフレーズを組み合わせてアップテンポのメロディーに乗せて、まるで物を組み立てるように曲を作っているようですね。完全に商業ベースになっており、昔のような歌詞にこだわった曲や、何かを必死で訴えてくれるようなものは影を潜めているようですね。たいへん残念に思います。

 

しかし、今はyoutubeがあるので、昔の名曲と気軽に出会うことができます。軽薄な今の音楽ばかりを聞くのではなく、味わい深い70年代から80年代の音楽を聞いてほしいですし、その歌詞の重さを感じ、また日本語の持つ力と美しさを感じる音楽と出会ってほしいですね。感受性の強い中高生の間に良いものと出会ってほしいものです。

 

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