TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

読書について①

 我が子が本を読まないことを嘆く親は多い。どうすれば本を読むようになるのかと悩んでいる親も多くいるだろう。あれこれと買い与えても、すぐに飽きてしまったり、見向きもしない子供もいる。その様子を見るたびに、腹も立つし、大きな不安も感じるし、ついつい感情的になることもあるかもしれない。でも、そうなったら親子の関係も悪化する。

 さて、人の趣味や嗜好は環境の要因は極めて大きい。もちろん、物理的な環境と人的環境の両方である。特に身近な人の影響は絶大である。本が好きな子供はだいたい、親も本が好きである。自宅の本棚にはいろんな本があり、リビングにもいろん本が平積みされてあったり、(すごい家は家のいたるところに本がありますよね、階段とかにも…)親も頻繁に読書をしており、買い物の際には必ず書店へ足を運ぶ。そして、休日には図書館へ通い、家族の会話の話題の一つに本があったりすると、子供は嫌でも影響を受けるのである。これくらいの環境で育つと読書が当たり前になる。読書に関して疑うことなど一切ない。いちいち読みなさいと言わなくても勝手に読むようになるのである。

 もう一つのパターンは家族以外の人からの影響である。それは、友達や先生である。私はこのパターンにあたるのだが、小5小6の担任の先生が読書推進派であり、常にいろいろな本を紹介してくれたのである。もちろん先生自身も読んで、あらすじを面白おかしく語ってくれるのである。まるで濱村淳の映画解説のように語ってくれるのである。その話を聞くと読みたくて仕方がなくなってしまうのだ。だから、その先生に習っているときは結構なペースので読書をしていたのである。あとは、高校のときに出会った友人の影響も大きかった。その友人は勉強はしないが、驚く程の読書量を誇っていた。2日に1冊を読み終えるペースだった。その友人と話をするために読書を始めたことを覚えている。(たいした本を読んでいませんが)

 もちろん、これが全てだとは思わない。いつどんなことがきっかけで読書をするようになるかは分からないのである。だから、我が子が全く読書をしないからといって別に慌てなくても良いとは思う。どうしても、読書をさせたいのであれば、徐々に環境を作っていくけば良い。しかし、読書とはある意味、人の話を聞くということでもある。つまらない話も難しい話もいろいろあるが、その人の話を辛抱強く聞く力と読書をする力はよく似ていると思う。もしかしたら、読書が苦手あるいは嫌いという人は、この人の話を聞くことができないということかもしれないのである。だから、読書の前に身につけるべき力は人の話をしっかりと聞く力をかもしれません。

 

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娘の絵を見せたいだけですから。

 

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