TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

どこで油を売っていたんだ?

 今日の授業で発覚したのだが、残念ながら、中1生も中2生も「油を売る」という慣用句を知ってる生徒は驚くほど少なかった。私たちが子供の頃はテレビドラマなどで、このフレーズを良く聞いたものである。特に時代劇。店で働いている若い者(丁稚)が帰るのが遅いと、店の主人から「どこで油をうってたんだ?」と怒鳴られる。まるで吉本新喜劇のようなお決まりのシーンである。こんなシーンを頻繁に見たものである。時代劇以外のドラマやマンガでもあったし、実際の日常生活でも使っていたもである。でも、最近は時代劇がほとんどないし、こいうフレーズが飛び交うような、ホームドラマも少ないようだ。(詳しくは知りませんが)時代による様々な変化が、言葉にも大きな影響を与えているということを身に染みて感じた。こんな風に言葉が廃れたり生まれたり流行ったりするのですね。

 

 さて、本もマンガも読まない、テレビも見ないとう子供がたまにいる。いったいどこで言葉を学ぶのだろうか。日常生活だけで体験できることはたかが知れている。毎日、ほぼ同じことを繰り返しているだけだし、ほとんど同じ人としか接していない。だから、触れることのできる語彙はそれほどの量ではない。家族や親せきと十分に会話ができる環境であればまだいいが、そんな環境も珍しくなりつつある。授業で学ぶ語彙はたかがしれている。日常生活のなかでこそ学ぶ機会が多いのである。しかし、それを意識して子供の生活を見ている大人は少ない。いやほとんどいないかもしれない。にもかかわらず、国語力(読解力)がないと嘆く人もいる。当然である。語彙力が乏しいのに、読解力が高いのはありえない。

 おっと話が大きくそれてしまったが、「油を売る」がいろんなことを考えさせてくれた。

 

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