TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

英語学習と音読

今日の中1の英語は音読テストであった。100語弱の英文の音読テストである。短い文章だが中1にはやや語彙が難しいレベルである。

 

 こういうテストは普段の筆記テストとは異なり、緊張感が高まるものである。何せ人前で音読するのだから、ごまかしは利かないし、失敗したときの恥ずかしい思いも一瞬ではすまない。下手をすると大変長い時間、恥をさらすことになるのでる。だから、生徒たちは授業前は必死で練習している。さすがに大きな声では読まないが、ぶつぶついいながら練習をしている。なかなか微笑ましい光景だ。

 

 さて、試験が始まって一人ずつ読ませると、十分な練習をしてきたかどうかは一文目でわかる。練習を怠った生徒は一文目からたいへん頼りない。単語一つ一つは発音できているが単語と単語が途切れてしまい、きれいな文章になっていない。これではダメだ。

 

 しかし、今回は途中で止まってしまったり、全く読めないような生徒はいなかった。英語が苦手な生徒もしっかりと練習してきたのがわかるレベルであった。最近入塾したばかりの生徒もかなり頑張って練習してきた。まあ、全体的には悪くはないレベルだ。しかし、読むスピードはがまだまだ遅い。もう少し速く読まないと音読をする意味はない。来週も引き続き音読練習を継続しレベルを上げていこうと思う。

 

 ところで、音読がもたらす学習効果は今更私が言ううまでもないことである。英語だけでなく、どの教科でも音読することで覚えやすくなり、気持ちも盛り上がり集中力を高めることに繋がる。従って集中力を欠いたときは音読が効果的である。

 

英語の学習としての音読のメリットは単に暗記を補助したり、英語の感覚を鋭くしたりということだけではなく、発音に対する意識が高まるということである。(もちろん適切な指導があってことですが)先述の通り、音読にはごまかしが利かないのである。特に人前で読むとなるとそれは決定的である。人前で失敗するのは嫌だから、しっかりと練習しないといけない。単語を見て発音練習を繰り返す必要がある。

 そのうち、発音とスペルの関係も明確になり、発音もきれいになってくる。中3の入試直前に発音やアクセント問題で必死にならなくても済むのである。最終的には長文の読むスピードにも影響が現れる。(音読のスピードは黙読のスピードと一致する)さらにはリスニングの力ともつながってくる。読めない単語は聞き取れないのである。だから、英語学習においては音読ほど大切なことはない。無理なく効率的になおかつ効果的に英語学習を進めたければ音読が不可欠となる。同時通訳の神様と言われた国広先生も音読の重要性を説いておられる。