TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

徐々に理解が深まるということ

どこの中3もこの時期の英語は分詞と関係代名詞を学習している。ご存知の通り中学英語の山場となるところである。分詞だけを学習している間は比較的スムーズに進むのだが、関係代名詞との書き換えとなると生徒は見事に混乱してしまう。ややこしくて仕方がないのである。英語が得意な生徒でもスムーズにはいかない単元である。恐らく日本中の中3が悪戦苦闘をしているはずだ。

 

 

この単元は一発で分かる単元ではない。丸暗記がそのまま得点に結びつく単元ではないのだ。多くの問題を解きながら少しずつ理解を深めながら、できるようになっていく単元だ。繰り返し繰り返し慎重にルールを確認しながら文の形を叩き込んでいく。もちろんあらゆる形式の問題を経験しなければならない。決して途中で諦めてはいけない。そういう単元である。そうやって時間をかけて理解した後は、そう簡単に消えるものではない。ずっと英語の力として蓄積されるのである。

 

「分かるとできるは違う」とはよく言うがこの単元はまさにそうである。完璧に分かってから勉強を進めようというのは間違いである。「進めながら理解が深まる」のだ。中学生以上の勉強とはそういうもんだと思う。特にこの時期の中3の学習はどの教科にも言えることだ。

 

できる生徒は、この進めながら少しずつ理解が深まっていく勉強をこなすことができる。できない生徒は、残念ながらこれができない。分からないとすぐに気持ちがなえてしまい、集中力が消える。思考は見事に停止するのだ。しかし、この勉強を経験しなければ高校に入ってから自分で勉強できる生徒にはなれない。うまく教えることも大事だが、こういう体験をきっちりさせることが大事ではないか思う。

 

今日も苦手な生徒は渋い顔をして授業を受けていた。しかし、徐々に理解が深まる感じを体験してほしいので、自分自身も焦らずにじっくりいこうと思ったしだいである。