TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

名前のない物はない

 弁当に入っている「草」、いわゆる「バラン(語源は葉欄だとか)」の存在を知らない人はまずいない。市販の弁当には相当な確率で入っているので、子供でも、見たことがない人はまずいないだろう。でも、残念ながらその名称をちゃんとわかっていない子供は多い。別に正式名称を知らなくても全く苦労しないし、生活に支障はもない。勉強に大きな影響が出ることでもない。だから、知らなくても全く気にしないし、何とも思わない。親も我が子がバランという名称を知らなくても危機感を抱くことはまずないだろう。しかし、結構な頻度で目にするものの名称を知らないとはあまりにも不自然ではないだろうか。まあ、いずれどこかでその名称を知ることになるだろうが…

 物には名前がある。名前のない物などない。どんな物にでも名前があり。その名前を正しく認識することは極めて重要だ。曖昧にしないで正式名称を知ることは大切なのだ。通称ではなく正式名称を知ることに意味がある。どうして大切か、それは学習姿勢そのものに通ずるからである。別に分からなくても問題なく暮らせるのに、わざわざ名前を知ろうとする気持ち、その気持ちがが勉強そのものである。「どういうことだろうか…「なぜ、そうなるのだろうか…」そんな気持ちが勉強のスタートとなり、真理を追究することになる。まさに学びの基本なのだ。だから、物の名前ひとつであっても大切にしたい。決して疎かにはしたくない。

 私は小学生の授業では必ずこれを伝える。わざわざ「物の名前」をテーマにして授業をするくらいだ。あらゆるものに名前があること、そして、物によっては正式名称と通称があることも教えておく。一回の授業では深く意識させることは難しいが、「名前のない物などない」ということを知るだけでも、かなり凄いことだ。それだけで日常生活が楽しくなる可能性さえある。ちなみに、学校で聞くチャイムの音にも名前がある。「ウインストミンスターの鐘」という。そう、ロンドンのウインストンミンスター宮殿のビッグベンの鐘の音なのだ。「へえー」っていう感じで、こういうことを知ることがたいへん楽しいのだ。

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