TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

学習内容はもっと生活に結びつけないと

 勉強で大切なことは学習内容が、どれだけ日常の生活と密接にかかわっているかということです。それは英語を見ればよくわかることです。日本では英語を活用せずに生活ができますし、触れる必要はありません。英語で書かれているものもありますが、形状や位置でその英語を理解していなくても、使えるわけですし、まあ知らなくても問題がないわけですよ。例えば、扉には「push」や「pull」と書いてあることは多いですが、無視したって扉の開け閉めはできますし、命が危険にさらされるようなこともないわけです。せっかく、授業でよく使う会話表現を習っても、一切使うことはありませんし、使いたいと思う場面もないわけですよ。もちろん、都市部は別ですよ、いろんな人がいますからね。でも、少し田舎に入れば本当に英語なんてどうでもいいという生活なのです。これでは英語は全く身につきません。

 しかし漢字は毎日読みますし、目に触れますし、何をやるにしても漢字で書かれていますから、日常生活には欠かせないものです。ゲームをするにしても買い物をするにしても名称や説明は日本語で書かれていますすから漢字を飛ばして読んでいては、分かりませんし、不便なわけですよ。避けることはむつかしく、避けてしまうと大損する可能性さえでてくるのです。下手すると命を危険にさらすこともありうるのです。こういう状況だと習った漢字の知識も維持しやすすく忘れたくても忘れない状況になるというわけです。

 そういうことですから、学校で習ったことをどれだけ日常に落とし込めるかが大事となりますし、そうしなければ、理解を深めたりちゃんと覚えることは難しいわけですよ。できる生徒は物覚えがいいというのは当然ありますが、この日常生活に学習したことをきっちりと活かしているわけです。そして、そういうことに敏感なわけです。テレビを見ながら、外を歩きながら学校で習ったことを思い出したり、またそれをつなげることが上手だったりします。そして、それがやりやすい環境もそろっていたりするのです。ですから、学習内容を確実に身につけ学力にするためには、日常生活と学習内容をきっちりとつなげることが非常に大事なわけで、それを親や先生がうまくサポートできればいいのです。

 例えば、算数で「割合」を学習したら「割合」を日常生活で使うべきなのです。そして、そこには親がきっちりと介入してやることなのですよ。日常生活で「割合」をきっちり使う機会があり、頻繁に見聞きすれば、妙な公式(くもはのようなもの)でわかった気になる必要はありませんし、授業の理解は深まるのです。では、どうするか、簡単なことです。親子の会話で「割合」を使えばいいのです。例えば、「小遣い3割カット」「来月から120%だ」と言って計算させるのです。こういう会話をすることが勉強になります。親から頻繁にこういうことを言われていると、この程度のことは全く問題はありません。言い方はそれぞれで、いろいろな工夫ができますから、会話そのものを楽しむことにもなります。「最近は子供が買い物にいかないから割合の理解も低い…」という世間の論調がありますが、まあ、それは否定しません。でも、それだけで片づけることではないのですよ。親が工夫すること、そして先生がそこに意識を馳せて、働きかけることが何よりも大事なのです。特に小学校の間はそういうことが十分できますからね。(高校内容になれば高度すぎてもはやむりですからね。)

 ですから、とにかく普段の生活の中で学習内容を使うということが子供を賢くする上で大切だということです。ちなみに、私は理科で天体の授業をする半年前くらいから天体観測をするよう指示します。(実は、なかなかやってくれませんが…)また、天体観測に興味を持つようにしむけます。(別に学習後でもいいのですが)例えば、月を観測したともない状況で理科の授業を聞いてもなんとなくしかわかりません。でも、1ケ月でも1週間でも月の観測の経験があれば授業理科は飛躍的に上がりますからね。そういうもんです。

 今の教育い大きく欠けているのはこういう部分なのです。上手な説明も質の高い教材ももちろん大事ですが、それだけはないのですよ。

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