TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

東大寺学園に合格した生徒の話

 あまり宣伝をしていないが、進学塾TETSUから今春の高校入試で東大寺学園に一人合格した。こんな小さな個人塾から合格したのである。嘘のようだが事実である。しかもうちの塾に来たのは彼が中3の9月末のこと。約一年前のことである。しかも初めての塾。転塾ではない。これも嘘みたいだが本当の話。さらに、彼はうちの集団授業には入っていない。自習室生として入塾したのである。一度だけ授業体験をしたが結局集団授業には参加しなかった。これも嘘のような本当の話。基本は自習で質問があれば質問をして、たまに数学や英語の個別指導をしてあげた。しかし、個別指導にもそれほどの時間を費やしていない。教材はある程度与えたが、彼はその問題を黙々と解いていた。

 彼はうちに来るまでは塾に通わず自学をしており、ある程度勉強の仕方を知っていた。基礎学力も十分で定期考査でも400点以上は普通に取ってくるレベル。もちろん優秀な方の生徒である。しかし、入塾当初は東大寺学園に届くレベルではなかった。本当に普通にできる生徒だった。公立上位には入れるだろうと感じるレベルだった。しかし、そのレベルの生徒は意外に多くいる。塾に行かずに奈良・畝傍に合格できる生徒は別に珍しくはないのだ。しかし、東大寺学園は別格である。

 私は塾講師歴はもうかれこれ25年を突破している。いろいろな生徒を教えてきたし、優秀な生徒とはどんな生徒かもよく知っている。もちろん東大寺学園西大和学園に入る生徒を指導してきた。しかし、彼にはそんな生徒とは大きく違うものを持っていた。それは「思考時間がとても長い」ということ。上位の生徒は標準レベルの生徒とは比べると長く考える。もちろん長く考えないと解けない問題でもあるから当然だが、彼はそれ以上に考えていた。問題を解くときはもちろん、解き終わって模範解答と解説を見てまた考えるのである。解き終わってからの方が長い時間考えていたかもしれない。そしてその時は凄まじい集中力を発揮していた。中学生であれだけじっくりと考える生徒は珍しい。

 また、彼は数学が得意だった。パズルなんかも大好きで塾に置いてあるパズルやルービックキューブをあっという間に解いてしまった。その姿は本当に楽しそうだった。こういうことを通して日ごろから思考を鍛えているのだ。常に試行錯誤を繰り返し解答を導き出すといったことが日常的にできているのである。高度な数学が得意ということは論理性も十分なレベルに達していた。だから国語もなかなか素晴らしいものを持っていた。彼はある程度の読書家でもあったので習得語彙は多い。その語彙力と数学で培った論理性が読解に大いに役立つのだ。記述問題も模範解答と変わらない解答を作ることができたのだ。英語も最初は単語を全然知らなかったが、その論理性で意味をどんどん絞りこみ、だんだん読めるようになってくるのである。ここまで論理性の高い生徒は中学生では稀である。できる生徒は多くいるが最も大切な論理性が際立っていたのだ。

 

 普通、東大寺学園のような最難関に合格を果たすためには名の通った大手塾の最上位クラス、最難関クラスに在籍するのが当たり前となっている。塾に通う期間は最低でも3年、中には小5、小6から塾に入って4年、5年とトップクラスの授業を受けることになる。もちろんそのクラスの生徒が全員合格するわけでもない。残念な結果になる生徒も多くいる。そしてその費用も相当かかる。塾によってもそれぞれだがトップクラスに一年通えば平均的に50~60万円はかかる。3年で150~180万円となる。これに家庭教師をつけるケースも珍しくないのでもっと金を使う家庭もあるだろう。 しかし、うちの生徒は10万円も使っていない。多分、最も安く東大寺学園に合格したと思われる。これは素晴らしい。

 

さあ、どうでしょうか。

 膨大な時間と金を使ってトップ校に入る人が非常に多い、実はそこまでしなくても合格できる生徒は多いはずだ。もっとうまくやれば普通に優秀な生徒なら半分程度の費用と時間でトップ校へ合格させることもできなくはないはずだ。また、膨大な費用と時間をかけてトップ校へ入る意味があるかどかも考えたいものだ。大手塾の膨大な課題を与えて教えまくるようなやり方では、おそらく、半分ほどの生徒は思考力や論理性は育たない。入学後ダメになる可能性は高く残念なことになることも十分に予想できる。だまされないようにしたいものだ

 

f:id:kuri2013:20180629222141p:plain

進学塾TETSU/奈良市鳥見町/とりみ通り

現在、新入生募集しております。

お気軽にお問い合わせください。

電話0742-51-6400

 

富雄駅東生駒駅学園前駅・高校入試・英語