TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「一人称が自分の名前」ってどうなんだろう…

 ご存知のように、日本語には一人称も二人称も多くある。普段の生活で、人間関係によって絶妙な使い分けをしている。(日本語を学ぶ外国人は難しいでしょうね)普通は目上の人の前では「私」や「僕」となる。「俺」というのは失礼になるから普通は使わない。同等か自分より下の関係であれば「俺」を用いることは問題ない。しかし、「俺」には少し乱暴な響きがあるので、初対面の人に使うのは好ましくない。この辺りの指導は子供のうちにしっかりとやっておくべきで、親や先生の仕事である。特に親は意識するべきだと思う。礼儀と言葉はセットである。

 さて、気になるのは自分の名前を一人称として使うことである。修学前の子供によく見られ、なかなか可愛らしく感じることもある。私のちっぽけな経験で見る限り、これは男子よりも女子の方に多くみられる。男子もたまにいる。小学生の低学年くらいまでは別にいい。しかし、いつまでも自分の名前を一人称にしている生徒はいる。中学生になっても自分の名前が一人称のままの生徒がいるのである。さすがに、中学生の場合はかわいくはないし、精神年齢も低く見え、あまり格好がいいものではない。実際に幼児性が残っているような気さえする。親との関係も幼い時のままかもしれない。学力との相関は明確にはできないが、高学力の生徒にはこういう生徒はいない。普通に「私」や「僕」を使っている。自分の名前を一人称とすることに何かの狙いや方針がある場合はいいのだが、そうとも思えない。

 成長とともにいろいろな変化がある。言葉遣いの変化というのは成長と大きな関係がある。いつまでも語彙力が高まらないようでは高度な思考はできなし、幼稚な言葉しか使えないようでは、いつまでも自立はできない。そのようなことを意識して保護者は我が子の言葉遣いを指導するべきだと思う。

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