TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

仕込むべきことは…

 できる生徒の勉強法で素晴らしいと思うのは「教科書をしっかりと読む」ということです。分からないことがあるとき解けない問題があるときに、まずできる生徒のとる行動は教科書を読むことです。それも隅々まで読むのです。それで解決しなければ手元にある教材も全て確認し、必死で探そうとするのです。そして、最後に先生に質問するのですよ。「先生、この問題はどこにも載っていないのですが…」「教科書の書き方と問題集の模範解答の書き方が違うのですがいいですか?」という具合です。まず、教科書や教材をくまなく確認し、しっかりと読み、じっくりと考える…この一連の過程が必ず勉強に組み込まれているのです。これが当たり前になっている生徒は本当に強いのです。さらに、この一連の行動のあとで質問をするとさらに良くわかりますからね。しかし、これは誰にでもできることではないのです。いや、できない生徒の方が多いのですし、これがある程度できないと上位校へ進学は無理ですね。自分である程度問題を解決することができないとついていけません。読めばわかることを読みもしなようでは学ぶことなど不可能です。ついていけなくなる以前の問題なのです。全部を教えてもらおうという姿勢では全部を身につけることができません。

 指導者はその点を踏まえて生徒と接するべきですし、そういった学習姿勢を仕込まないといけないのです。しかし、残念ながら学校でも塾でもそれが徹底できている先生は少ないのです。余裕がないのか、あるいは教育というものを理解していないのか、単なる人気取りなのか、面倒くさいのか、情熱がないのか…。でも、この学習姿勢は小学生から仕込まないといけないのです。これこそ義務教育で仕込むことであり、この姿勢が生きる力の根本のはずです。先生業をしている人は今一度この根本を見直すべきだと思います。

 

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