TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

親は大事なものを伝えないといけない

 親は子供に教育をしなければならない。礼儀作法から始まって人付き合いの仕方や人間関係の構築、話し方や言葉遣い、社会の仕組みや構造、日本や地域の習わしや伝統、場合によっては仕事の仕方の基礎も教育しなければならない。挙げれば本当にきりがないが、きっちりと「仕込み」ができていれば、子供が社会に出たときに役立つのである。学校にも教育をする義務はあるが、学校でできることには限界があり、学校でできることはもちろん学校に任せて、親が親としてできる教育、しなければならない教育をしっかりやるべきだと思う。そして、この教育は親が親である限りかなりの年月にわたり続くことになろう。だから、親も様々なことを学び経験を積み常にレベルを上げていかなければならない。そしていつか子供は親を追い越す時がくる。それでいい。

 さて、親はそんな教育だけをするだけいいのだろうか。そうはいかない。他にも伝えるべき大切なことがたくさんあって、それを確実に伝えてあげないといけない。たくましく生きていく方法だけではなく、人生そのものを楽しむための方法である。もちろん、自分でも見つけるべきだし、探せばいい。しかし、時代を超えていいものはいいのである。一番身近な親からその優れたものを教えられ受け継ぐことは決して悪いものではない。それは何か「娯楽や芸術」である。すばらしい映画や音楽、本や文学、絵画や彫刻など、さらには、宗教や信仰(他にもいろいろあります)を子供たちに伝えておきたい。もちろん親がいいと思っても、子供は何も思わないかもしれない。(これは決して押しつけではいけない)しかし、影響を受ける確率は上がるので子供の視野は広がる可能性はあるわけだし、娯楽や芸術が分からないのであれば親の紹介したものから始めればいいのである。厳しい人生、場合によってはつまらなくなる可能性のある人生、乗り越えることを教えるのは当然大事だが、つまらない人生を豊かにするもの、苦痛や不安を軽減してくれる尊いものをきっちりと伝えておいてやることも親の大事な役目だと思う。しかし、問題はその豊かさを親が持っているのかどうか…難しいところだ。

 

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