TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

恐ろしい夏期の授業料

 ツイッターを眺めていると、全く知らない方なのですが「子供の夏期講習の費用が19万円!」という内容のツイートをしていました。どうやら高2のお子さんを個別指導に通わせているらしく、弱点教科を補強するためにいろいろ提示されたものを合わせると合計で19万円になったとのことでした。ちょっと驚く値段ですね。しかし、いろいろな方がおられます。これくらいの額面を問題なく払える方は別にいいじゃないですか。そして、その値段に相応しい授業と指導が付いていれば、問題ないと思うのです。しかし、わざわざツイートをしたというのですから、この親御さんはそれほど経済的に余裕があるというわけでもないのでしょう。いろいろとやりくりして、この額面を絞り出していると思います。欲しいものを我慢して、極力無駄遣いはせずに教育費を捻出しているのですよ。

 しかし、気になるのは19万円ものの高額な費用だけではなく、19万円も払うのですから、基本的に「授業漬け」になるということです。おそらく、ほぼ毎日一日中授業があるのでしょうね。いつ自分で勉強するのでしょうか…。授業内容の理解を深め定着させるためには家庭学習時間が必要です。授業を聞きっぱなしでは身につかないのですよ。一日中授業を受けた後、帰宅してから勉強するエネルギーはそれほどないですよね。受験生でない限りそんなに勉強はできないのですよ。いや、受験生でも相当なレベルでないと無理でしょうね。ですから、授業を取らせまくる塾のやり方はやはり良心的とは言えず、悪意があるとまでは言いませんが、塾中心のやり方なわけですよ。受けた授業内容を深める時間のことを考えていないということは、根本的に生徒を伸ばすことを考えていなように思えるのです。もちろん、授業は少ないよりも多い方がいいのですが、授業を受けるだけで賢くなるというものではなく、家庭学習とのバランスが極めて重要になるわけですよ。ですから、この取らせ方は基本的にアウトです。

 夏休みはどの生徒にとっても学力を伸ばす大きなチャンスです。ですからどこの塾でも授業を増やし拘束時間を普段よりも多く取ります。しかし、休みが全くなく授業漬けのような夏の講習は基本的におかしいのです。(基準は難しいですけどね)ちなみに、夏はどこの塾も授業が増えるので追加料金が発生します。中学生対象の集団指導塾なら合計で、3万円~6万円程度は普通でしょうね。個別指導塾なら8万円から10万円程度は普通です。先ほどの19万円はちょっとひどいですが、15万円程度も珍しくありません。特に入塾時に無料を謳っていた塾は夏休みに回収をしてきますから注意が必要です。更には、集団では夏期合宿がある塾もあるので、その場合は別途費用は掛かります。良心的な費用設定の塾もありますが、たまに阿漕なところもありますから気をつけたいものです。

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