TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

鉛筆かシャーペンかで思うこと

 シャーペンよりも鉛筆の方が脳に対しの刺激が良いとはずいぶん昔から言われているのです。私が子供の頃には既に言われていたので、確実に一世代以上前のことなのですよ。しかし、これは本当でしょうか?私はこういうことに常に懐疑的なのです。なぜか、と言いますと、昔に正しかったことが今も正しいとは限らないじゃないですか、その最たるものが「運動中、水を飲んではだめ」というものですよ。私たちはそれを信じてぎりぎりまで水を飲まなかったのです。先生も公言していましたからね。今思うと恐ろしくて恐ろしくて...。ですから、その時代を支配するような考え方など本当に危険だなと思うわけですよ。

 それともひとつ、この一言で得する人がいるかもしれないということですよ。力のある者が自分に有利な情報を流しさらに自分たちの立場を守るようなことも別に珍しくはないですし、実際、世の中はそうでしょう。力のある者が情報を巧みに操ることで世の中はコントロールされているわけですよ。そんな誰かの都合のために、特定の組織や団体が儲かるために利用されるのはまっぴらごめんですからね。常にこういう視点を持っておくべきだと思っています。

 

 話しを戻します。本当に鉛筆の方がいいのしょうか?脳科学でも実証されていると言いますよね。なんでも持ち方や筆圧と関係があるようです。調べてみるとそれなりの解説が書いていますが、説得力があるようなないような…。シャーペンと比べてどれほどの優位性があるのかがきっちり示されているわけでもありません。圧倒的なデータで示されているわけではないのなら、鉛筆にこだわることはないと思いますけどね。

 小学校ではシャーペンを全面禁止のところが圧倒的に多いようですね。これも昔からです。確かに、低学年の生徒には鉛筆の方がいいでしょうね。軽くて持ちやすいですからね。負担が少ないでしょうからね。また、学校へ行く前に文具を点検し鉛筆を削るという準備にも意味がありあすからね。それなりに教育的な意義があるのです。しかし、小5小6なら別にシャーペンを禁止することもないでしょう。どっちが書きやすいかは人によりますし、実際、好みもあるでしょう。自分にとって都合の良い方を使えばいいと思います。また、用途によって道具を変えることも大事なことです。絵をかくときには圧倒的に鉛筆の方がいいでしょうし、製図をするならシャーペンの方がいいでしょう。そんなことをしっかりち考えさせて、何を書くのか描くのかで鉛筆とシャーペンを使い分けを教えることの方が大切ではないかなと思うわけです。もちろん、失敗もあるでしょうが、その時に学べばいいのですよ。

 集団を動かすにはルールが欠かせません。時には理不尽なルールもあるでしょう。それも否定しません。しかし、そのルールの前に指導者が思考停止するのは問題ですし、昔に決めたものが今の時代に合わないということは珍しくないことですよ。教育の場なのですから、先生の都合だけで決めるのではなく、いろいろなところに目を向けたいものです。私も自分自身の指導ややり方を振り返ろうと思います。

f:id:kuri2013:20180401233047p:plain

 進学塾teTsu/奈良市鳥見町/とりみ通り