TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

「勉強の仕方を教えます」は当たり前のこと

 塾のチラシやHPには「勉強の仕方を教えます」というフレーズをでかでかと書いてあるものですが、よく考えたら極めて当たり前というか、勉強の仕方を教えないで授業などできませんから、わざわざ言うべきことだろうかと思うのですよね。まあ、極端ですけど、「授業します」と同じくらい当たり前のことなのです。塾のチラシに「授業をします」なんて開いてあればだれもがツッコミを入れるでしょうね。しかし、わざわざ書いてあるということはたくさんある塾の中には勉強の仕方を教えない塾もあるかもしれないから、差別化を図りたいという経営者の気持ちが現れている気がします。しかしですね、普通の進学塾であれば、勉強の仕方を指導しない方がおかしいのですよ。これをさぼってしまうとどれだけいい授業をしても学力は身に付きませんからね。それくらい当たり前中の当たり前なのですよ。でも、保護者からすると「勉強の仕方を教えます」とうフレーズを目にすると安心するのですよね。印象が良くまともな塾だと思われるのですよ。ささやかな優しささえも感じることができるのですよね。しかし、これくらいのことで安心するのではなく勉強の仕方をどのレベルで指導するのかまで心配をするべきなのです。勉強の仕方を教えるのはそう簡単なことではありません。しっかりと根付かせるためには最低でも半年から一年はかかりますからね。

 

 先日、チラシを見ていたら、ある塾のチラシには次のように書いていました。

平均点だった子が定期テストで90点以上を達成する秘訣を教え…

 まず、「子」と書いている時点で?ですね。「生徒」とするべきでしょう。まあ、それはさておき、これはすごいですよ。そんな秘訣が本当にあるのなら、広告ゼロでも生徒がいくらでもやってきますからね。私にも教えて欲しいくらいです。しかし、この書き方には逃げ道があるのですよね。1科目か5科目かは書いていないのです。1科目であればうまくやれば不可能ではないですよ。しかし、あくまでも「不可能ではない」のであってそれほど高い確率でもありません。定期考査をなめてはいけませんよ。ですから、そういうことなのです。誠実でもないし潔くもないし基本的に騙す姿勢がうかがえますよね。そんなことを思えば「勉強の仕方を教えます」はわざわざ書く必要がないのですが、極めてまともで安心できるのですよね。

 

 他にもHPやチラシには安心させてくれる甘いフレーズがいっぱいあります。そういう言葉は飛びつかないで冷静にみていただきたいですね。

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