TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

読めない漢字があることに違和感を感じるかどうか

 読めない漢字が出てきたら、調べて読めるようにするか、それとも読めないまま勉強をすすめるか…そりゃあ、普通、すぐに調べるでしょ。読み方がわからないと、覚えることが出来ないし、覚えても丸暗記になってしまうし、そもそも何のことか理解さえできなくなってしまいますからね。しかし、こんなふうに考えることができるのは上位層の生徒です。全員が全員こんなふうには考えないのですよ。ビシっと線引はできませんが、これに関しては偏差値50程度の生徒は心配ですね。その教科の好き嫌いや興味の度合いにもよるのですが、けっこう調べない生徒は多いのです。

 先日も中2の生徒が家庭科の勉強をしていたのですが、生徒が勉強しているプリントを覗き込むと、鮭、鱈、鰆、鰤…と結構難しい魚の名前が書いてあるのですよ。もちろん、気になったので、読めるかどうかを確かめたのですが、鰆(さわら)と鰤(ぶり)が読めなかったのですよ。読めないのに調べようとしないで覚えようとしているのですよ。家庭科だからかもしれませんが、あまりにもデタラメな勉強のしかたに驚きました。言うまでもなく、常に調べることを指導していますし、塾には辞書はたっぷりあり調べる環境にあるのです。これは勉強どうこうではなく、目の前に読めない漢字があることに違和感を感じて欲しいのですよ。そして、その読み方を知りたいと思ってほしいのですよ。根本的にそういった姿勢がないと勉強などできないですよね。学力の鍵をにぎる力には、記憶力、理解力、読解力…いろいろな力がありますが、もっと根本のこの「知りたい気持ち」と「知らないことを気持ち悪く思う気持ち」が何よりも大事なのです。もちろん、調べ方も指導しないといけません。先生は力ずくでもやらせないといけません。しかし、この根本的な気持ちに変化がない限り力ずくでやらすことに意味はありません。これでは学力は絶対に上がりません。

 ちなみに、国語だけでなく、総合的な学力と漢字力にはかなりの相関関係があります。伸び悩む生徒はほぼ全員、漢字に課題があります。部首の意味を知らず、音訓がでたらめで、似た漢字を混同し、もちろん同音異義語も適当です。ですから、小さい頃から漢字には高い意識を持たせたいですね。

 

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