TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

マイペースだから…

 「マイペース」という言葉はあまり良い意味では使われない。基本的に遅い人に使う言葉だし、協調性がない人にも用いられる。そのあたりを婉曲的表現しているにすぎないのだが、生徒はそんな風には思っていないようだ。むしろ、「マイペース」を自分の個性として認識しているのかとさえ感じる生徒がいる。下手すると、「マイペースだから」という盾で防御しようとさえしているように見えることもある。自分一人だけで生きているわけではないのだから、それは通らない。一人で作業するとき勉強するときはマイペースで当然構わない。しかし、他人と何かをするときはマイペースはダメである。自分以外のペースに合わせるということが極めて重要になる。そして、自分以外のペースに合わせることが、個人の成長を促しスキルアップに貢献してくれる。もちろん多くのことも学ぶ。ただし、自分と自分以外のペースに驚くほどの乖離があれば配慮が必要である。学校や塾などの集団生活をするところは基本的に自分以外のペースで過ごすところである。友達のペース、班のペース、クラスのペース、部活のペース、時には自分自身がそのペースになることもあるだろう。そんないろなんペースに合わせることで多くを学び同時に鍛えられるのだ。だから親や先生が「マイペースだから…」と決めつけるのがどうかと思う。意外にこの決めつけは多いのではないか。

 個別指導の塾でもマイペースはダメである。もちろん、個別指導だから他の生徒は関係ない。自分の理解や達成度に合わせてもらえばいい。しかし、授業の主導権は先生は握るべきだ。先生がペースを作ってやらないといけない。完全に生徒のペースにしてしまうと、何も終わらないし逆に身にもつかない。生徒は先生のペースについていかなければならないのだ。個別指導でもそうやって緊張感を持たないといけない。(それをわかってやっている個別の先生は少ない)そういうもんである。

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