TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

不合格で怒られるとはね…

 以前に、中学入試に失敗した子供をもつ保護者の方と話をしたことがあったのですが、なんと、入試で不合格になったとき、塾の先生に怒られたというではないですか。「不合格はお前だけだ。何をしているんだ。」というような感じで怒鳴られたとか。それで母子ともにたいへんショックでしたということでした。そりゃあショックですよ。不合格になったことで既にショックを受けているのですから、追い打ちをかけるように怒るんですからね。ショックは2倍以上でしょうね。そりゃあ不合格になるのは生徒が失敗しているのですが、責任は生徒だけではないですよ。小学生の場合、半分以上は先生に責任があるのです。その自分の責任を棚に上げて怒鳴るとは、相当な錯誤というか、傲慢というか、欺瞞や矛盾をそこに全部凝縮したようにさえ思います。入試の発表のときでさえこんなメチャクチャ怒られるのですから、普段はどうなんでしょうね。想像しただけでぞっとします。それにしても、この親子の心の傷は相当なものだと思います。

 この事象を見ればこの先生、塾の本質が見えてきますね。このケースでは、塾・先生たちが絶対なのですよ。先生はちゃんと指導しているのに、生徒が自分たち(先生)に従わなかったから、親も協力しなかったから、不合格になったんだ。という様子が伺えますよね。だから、「何をしているんだ」となるわけです。『他の生徒は言うとおりに上手くやったんだぞ。お前だけが下手を打ったんだ。塾の看板に泥を塗りやがって…』こんな言葉が続いたのかどうかは分かりませんけど、思っていることはまさにこんな感じでしょうね。

 こういう話を聞くたびに「生徒のための塾ではなく先生のための塾」だなあと思いますね。ちなみに、不合格を心配しているふりをして、受験校を下げるようにうるさく言う塾もこの系統です。

 

 

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