スイス生まれの佐々木五段

 ここしばらく、藤井四段が話題でしたが、対戦相手の佐々木五段にもたいへん注目が集まってましたね。何と言ってもイケメンであること、そして、「スイス生まれ」というのが注目の理由でした。私はこの「スイス生まれ」というのがどうも引っかるのですよね。まず、第一に、「スイス生まれ」と将棋の実力は関係ないでしょう。例えばスイスでチェスが生まれたとか、スイスには有名やプレーヤーが多いとかであれば、まだ良いですよ。しかし、チェスの発祥はインドらしいですね。チェスが強いのはロシアのイメージがありますね。ソ連時代にはチェスのチャンピオン養成所があったとか…。将棋やチェスにはスイスルールとうものがあるらしいですが、さすがに関係はないですね。

 もうこれは、スイスの良いイメージとイケメンを結びたいでだけですよね。格好のいいヒーローというか、王子様的なイメージを想像させ注目させようとしているのですよ。そして、自分たちの記事を読ませようとしているのです。これは悪質なマスコミの誘導なのですよね。たしかに、スイスには美しい自然がありましすし、特に我々の世代にはアルプスの少女ハイジなどの影響がありますから、そりゃあいい所だと思っているわけですよ。そんなスイスで生まれたのだからきっと育ちのいい人だと思わせようとしているのですよね。(でも、スイスってブラックな面もありますよ。スイス銀行とかね…)さらに、腹が立つのは、マスコミは世間をバカにしているのですよ。イケメンやヨーロッパの良いイメージには盲目的に飛びついてくるだろうと思っているのですよ。本当に我々を愚民だと思っている証拠です。

 もう一つ、別の角度から述べます。もし、佐々木五段が「スイス生まれ」で無ければどうなんでしょうか?アジアのどこかの国の生まれであっても、あれほどまでに言われるのでしょうか?これはあやしいですよね。いまだに、我々はヨーロッパは「進んでいる」「優れている」、「洗練されている」という偏見を持っています。ですから、何も知りもせずにそのイメージでだけで物事を判断しています。一方、アジアに対してはやっぱり蔑視があるのですよね。アジアというだけで無意識に下に見ているのではないでしょうか。もちろん、アジアには発展途上の国も多くありますが、科学技術面だけで優れているかどうかの判断をしようとすることがおこがましいのですよ。でも、ヨーロッパ崇拝の土台にはアジア蔑視があるのは否定できないでしょうね。ですから、おそらく、佐々木五段がスイス生まれでなく、ドイツやイタリア生まれでも同じように騒がれていたと思いますし、ヨーロッパ以外だとそうはならなかったと思うのですよね。

 というわけですから、この「スイス生まれ」という佐々木五段に対するほとんど枕詞のようなフレーズにいろいろな問題がはらんでいるのと思うのですよ。そして、佐々木五段も「スイス生まれ」と言われるはきっと嫌だと思いますよ。スイス生まれと将棋の実力には何の相関関係もないことを一番わかっているはずですからね。しかし、佐々木五段もなかなか魅力的な棋士ですね。今後の活躍を期待しています。

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