TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

慣れというのは恐ろしい

 私は子供の頃から車が好きである。今はさすがに子供のときのような情熱はないが、それでも、その辺を走っている車で知らないものはない。新しい車を見るとどこのメーーなのかを確認して、その車の形やデザインを観察している。最近、気になった車はプリウスである。今のモデルは4代目になると思うが、凄い斬新なデザインで登場した。ご存知の方も多いが、とんがりまくったイメージで、ボディのいたるところに三角形がある。未来的と言えば未来的だけど、えぐみさえ感じる変わったデザインだ。さて、このプリウスを初めて見た時はこのデザインのえぐさが突き刺さってきたのだけど、だんだん、街にあふれてきて、毎日のように見ていると、最初の違和感とか、ちょっとした不快感がどんどん和らいでくる。ボディカラーによってはかっこよく見えることさえあるのである。慣れというのは凄い、ただ同時に恐ろしくも感じる。あんだけ違和感があったものが、普通に見えてしまうのだから。でも、これは車だけでなく何にでも当てはまる。

 大きな塾は毎週のように折込チラシを出す。電車に乗ってもバスに乗っても主要な駅には広告が貼ってあり、インターネットを利用すればどのページを見ても塾の広告が目に飛び込んでくる。ある塾はラッピングバスを走らせ、また、ある塾はテレビCMを垂れ流し、毎日のようにその宣伝を見ていると慣れくる。なぜだか、不思議と知っている気になる。そして、さらに不思議なことに、だんだんいい塾のように思えてきたりするのである。時間をかけて刷り込まれているのである。深層意識に刷り込まれているのだ。この刷り込みが初めて塾を選ぶ時に大きな影響を与えてしまうのだ。よく「客は良いものではなく、知っているものを買う」と言われる。そんなものなのである。名前の通ったものに安心感を感じるのは当然である。同じ値段なら知らないものよりも知っている物の方が断然安心できる。ただ知っているだけでも安心感が生まれるのだ。でも、よく考えたら有名だから大丈夫というのはどこにも根拠はない。あるのはなんとなくの安心だ。これが大量広告の狙い。本当に怖いよね。だから、有名でも悪いもの意外に多いということを心得ておきたいものだ。

 有名メーカーの品物って本当に良いものだろうか…実は良いものだと思いこんでいるだけではないか…と最近思っています。

 

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